2008年6月20日 川嶋あいファンクラブツアー
in カンボジア
@チュランクポー小学校 校庭(カンボジア)

・演奏曲目

旅立ちの日に・・・

・レポート(ひいらぎさん)

今、私の手元には、川嶋さんを中心とした集合写真と、
2008.6.20の日付の入ったサイン、
そして、川嶋さんからもらった
(一人一人異なる)メッセージが、あります。
わたしは、本当に、行ってきたんですね。
ずっと望んでいた、その場所へ。


わたしはこれからも、ライブで、イベントで、
多くの感動と感激と感謝を想うはずですが、
このカンボジアツアーに勝る充実度を得ることは、
ないかもしれません。
そういう予感があり、今、そう、思ってます。
それは、今の私個人の立場と、
このツアーで直面するあまりにも多くの出来事が、
そう思わせるのです。

多分、私の願いは、叶ったのでしょう。


わたしは、簡単に国外に旅立てる人ではありません。
外国語も知らず、コミュニケーションにも不自由し、
降り立つ国の文化も歴史も知らない。
その地で助けにになる人もいない。
つまりわたしの身は、彼の地では危険なのです。
その問題を解決する方法は、
今の私個人の能力には、ないのです。
私一人では、そこに行きたい、行きたくない、ではなく、
行けないのです。私に選択肢は、ありません。
今回の目的地は、観光地ですらないのです。
そこは、札幌や福岡や沖縄とは、違うのです。



カンボジア王国バッタンバン・チュランクポー小学校。
現地人のガイドでさえ、そこに辿り着く道を知らないその場所へ、
川嶋さんは向かう。
出来る出来ないのレベルでなく、
川嶋さんは自らの夢を、願いを、
実現することだけを想い、彼の地に立つ。
カンボジアへのツアーが決まったとき、
わたしに迷いは、なかったでしょう。
それは、わたしがその場所へ辿り着くたった一つのチャンスだから。
川嶋さんの夢に乗り、わたしもそこに、立つのです。
川嶋さんは、カンボジアの大地に立ち、歌う。



合流初日、川嶋さんは時折笑顔を見せるも、
元気そうには見えませんでした。
今週、岡山、香川とコンサートツアーをしながら、
日が変ればカンボジアにいる川嶋さん、
すごいなって、思いましたね。
わたしは、川嶋さんが居てくれて、
本当に嬉しかったですけれど。
翌日、チュランクポーへ向かう日の出発は朝早く、
悪路を延々と進む。
辿り着いたチュランクポー小学校。
たいへん多くの人たちが、川嶋さんを出迎える。
村中の人が集まったと、言ってましたね。
強烈な陽射しのもと、
始まるチュランクポー小学校贈呈式式典の時点でも、
川嶋さんの表情に変化は感じられませんでした。
昨日の今日で、長時間の移動が続き、
休息の時間はありません。

贈呈式も進行し、川嶋さんは子供たち
(この学校へ通うことになる生徒たち)とともに、歌う。
この光景は、鮮烈でしたね。

強烈な日差しのもと、小さな体の川嶋さんが、
カンボジアの大地に立ち、「旅立ちの日に…」を、歌う。
川嶋さんの歌声は、爽快な響きをもって、
異国の地で、大空に向かって広がってゆく。
これは、凄い、ですよね。
あの、瞬間は、忘れられません。

子供たちは、彼らの言葉で「旅立ちの日に…」を合唱する。
今日のこの日まで、みんな練習してきたんだなあ、と思いましたね。
自分たちの学校を(自分たちの未来へと続く場所を)作ってくれた、
まだ見ぬ川嶋さんを想いながら、
初めて聴くその人の歌を、みんな練習してきたんだなあ、と。
私たちが日本で過ごしていた同じ時間、
彼らは彼らの暮らしの中でこの歌を練習してきた。
別々の場所で、同じ時間、同じ想いを、抱いていた。
けなげな、感じですよね。子供たちの喜びも、伝わりますよね。

川嶋さんは、子供たちのリズムやメロディーに合わせながら、
子供たちの歌に耳を傾けながら、
そんな子供たちを気遣うように、歌ってましたね。

川嶋さんの優しさが、溢れてましたね。
愛情溢れる人の姿は、素敵ですよね。
夢のような、光景でしたね。


教室の中に入る川嶋さん。
えんぴつや本を、子供たち一人一人に手渡してゆく。
机に座る子供たちは、みんな笑顔。はちきれんばかりの。
そして川嶋さんも、本当に嬉しそうだった。
わたしが今回のカンボジアツアーで見た最初で、
そして最高の笑顔、だったように思います。
本当に嬉しそうだったなあ、川嶋さん。
そう感じる表情、ありますよね。
あの瞬間、そうでしたね。
わたしも、嬉しかったですね。

土と草の上で子供たちと遊ぶ川嶋さんも、
嬉しそうでしたね。
なにより子供たちみんなが楽しそうなのが、
そうさせるんでしょうね。
言葉が伝わらなくても、想いで、つながる。
一人一人に、未来が、見えますよね。明るい、未来が。
この強烈な陽射しに負けないくらい、明るい、未来が。

お別れの時。
子供たちは学校の外、車の方まで集まってきて、
手を、振ってましたね。
もうすべてが、感動ですよね。
これから先、また日本の私たちとチュランクポーの子供たちは、
別々の時間を生きる。
それでも、彼の地で子供たちが、
今までより良い環境で、
良い気持ちで暮らせそうに思えるのが、いいですね。


わたしは、嬉しかったですね。
川嶋さんは、いつでもひとつひとつ
確実に自分の想いを実現させてゆき、
その姿にわたしは、いつでも心を洗われてきました。
わたしが川嶋さんに目を向けていると、
その川嶋さんが見つめるその先へと、その向こうへと、
追うようにわたしの視線も向かいます。
そこで見て、知ることは、ときに大きい。
わたしは、川嶋さんの夢に乗っかっているだけだけれども、
たしかにわたしは、この日、この瞬間を見て、感じとり、
その気持ちは誰かに、伝えられるかもしれない。
川嶋さんの想いは、時間も空間も越えて、
永久に続くのかもしれません。

合流3日目になっても、川嶋さんの体調はすぐれなくて、
見るからにそのつらさは伝わります。
でも川嶋さんはみんなの前では、笑顔を心掛けてましたね。
優しさが、せつないほど。嬉しかったですね。
川嶋さんが一人一人に贈ったメッセージ。
わたしは、たしかに、受け取りました。
忘れられない想いと記憶と”奇跡”、を。



川嶋さんは式典のスピーチで、こう語りました。
あの、いつもの口調で。
”子供たちが、夢を描いて、生きていかれるように”
それは、愛情、ですね。

未来が創られた瞬間、
それを成し遂げてしまう川嶋さん、
わたしは、忘れないでしょう。
川嶋さん、本当にありがとうございます。
小さな身体に大きな愛情を秘めた川嶋さん、
素敵です!




ご一緒させて頂いたみなさん、楽しかったですね!
みなさんにも、たいへん感謝してます。
みなさんと過ごせたことが、楽しさの根底にあります。

わたしは、このカンボジアツアー2〜3日目の行程が、
ポイントだったと思ってます。
カンボジア観光として、国際空港のある2つの都市、
プノンペンとシェムリアップだけを見たら、
多分、カンボジアという国を誤解するような気がします。
あの10時間を軽く超える陸路を経て見た風景こそが、
カンボジアの本当の姿の一端を見せていたように思います。
いい経験でした。

いろいろあり過ぎて、充実したツアーでした。楽しかったです!

(2008.12.24掲載)