525ページ

・BLUESさん

ようやく陽の目を見たか、というのが正直な感想である(笑)
2003年8月20日の「渋谷公会堂公演」で演奏されながら、
翌日発売の1stマキシ・シングル「天使たちのメロディー」の収録曲から漏れた、
当時「幻の曲」(笑)
「TSUBASAニュース」にも「いわく付きの曲」とかなんとか書いてあったっけ…。
あいちゃんにとってはこれが3枚目のシングルになるわけだが、
御本人も語っているとおり、「天使」「12個」とバラードが続いてた中で、
初めて「アップテンポ」な曲がシングルとして届けられた。

この曲は渋公公演で聴いたあとは暮れの豊島公会堂まで待たねばならなかったわけだが、
その都度レコーディングをしていたとは知らなかった。
納得の行くモノを残したかったのか、「コレ!」ってテイクを世に出したかったのか、
発売するタイミングがなかなかないので曲そのものをいじり倒したか(笑)
なんにせよ、いろんなパターンの「525ページ」が
「先行盤」「通常盤」というカタチで届けられたのは嬉しい。
バージョン違いの感想を古い順に簡単に書いてみたい…。

※「03.06.30 Ver.」
日付けから言って、これが1stマキシから
「泣く泣く外した」テイクなんでしょうかね…。
柔らかいエレピのイントロに導かれて爽やかなシンセが被り、
あいちゃんの歌がゆったり入って来る。
しかし、渋公で聴いた時の印象はもっとテンポが早く、
客席をノセる様な勢いがあった様に記憶してるのだが、
ここでのテイクはかなり心地よいテンポで爽やかな恋が歌われている。
まぁレコーディングしたものと、ライブは別物ですからね(笑)
ボーカルがかなり前に出てるかな、という印象。
もうちょっとバッキング・トラックが聴けたらヨカッタかな、
と(完全に趣味に走ってる・笑)
どうでもイイけど、このバージョンの後に
次のシングル候補が少しオマケに入ってて嬉しい半面、
トラックのセクション切って
「シークレット・トラック扱い」にして欲しかったな〜(^^;)
どうでもイイコとが気になる36歳。

※「03.12.10 Ver.」
これは豊島公会堂のクリスマス・コンサートに
合わせて録ったテイクでございましょうか。
キーボードの音色がいかにもクリスマス…(笑)
「03.06.30 Ver.」よりもバッキングが前に出て来て、
アコギの音もちゃんと聞こえて来る。
印象的に耳に残るドラムのリズムは、…ドラム・マシンでしょうかね…? 
自信がないですけど以前、似た様な音をどこかで聴いた気が…(^^;)
効果的に入る装飾音(トライアングルとか)が
クリスマスぽいムードを盛り上げてる気がしますね。
サビに流れるストリングスも邪魔になっていなくって好き。

※「04.05.26 Ver.」
イントロにあいちゃんの歌で始まるサビが付いた。
バッキング・トラックはまたしても新しく録りなおした様ですね。
アレンジも結構変わって、リズムもいじられている様です。
サビの部分ではコーラスも被ってきます。
すごく爽やか。テンポも個人的にはこれくらいが好き。
シンプルだけど、全体のバランス・アレンジとしては
自分はこのテイクが4つあるバージョン違いの中で一番好きなのですが、
曲の雰囲気をダイレクトに伝えていると思いますね。
要するに、このテイクが一番聴きやすいって思うわけです… 
聴いてて気持ちイイんですよ(笑)
終わりの部分にリフレインが一回増えたのかな?
終わり方をもうちょっと考えて欲しい気もしたけど…(^^;)

※「通常盤」
イントロにあいちゃんのボーカルが入ってるのは「04.05.26 Ver.」と同じだけど、
サビをフルで歌う「04.06.26 Ver.」とは違い、
「〜赤く印をつけたよ」でイントロのメロディーが導入されますね。
このテイクもバッキング・トラックを録りなおしてるんですね。
ドラムのリズムと音が「03.12.10 Ver.」みたいなのですが、同じマシンかな?
「04.05.26 Ver.」を基本にしながら、
「03.12.10 Ver.」のイイところをプラスした、みたいな印象ですかね…。
御本人が「こう言われたいじゃないですか」と言ってる
「100年先までずっとね 一緒だよと海で言われたよ」というフレーズが好きですね。
「ああ、こういう気持ちって、わかるな〜」と(笑)
それに、サビを聴いていて思ったのが「今はまだまだ〜」の歌いまわし、
「川嶋節」とでもいうのか、
どのテイク聴いても声のウネリ方が全く変わらないのは面白かった…。

それにしても、この曲はホントにいろいろなところで耳にした…。
食事に入ったソバ屋・ファミレス、本屋などの有線、
池袋の交差点で流れて来て顔をあげたらカラオケ屋のモニターからビデオが…。
PVの渋谷大行進、5月25日の渋谷ジャック、
あいちゃんとしてはかなりのキャンペーンを初めてした曲でもあるんですね。
陽の目を見ないでリリースされるまでに9ヶ月を要したこの名曲、
それだけ流してもらえる価値はあるよね(笑)
手話でこの曲を伝えよう、なんて胸の熱くなる企画も生まれたし…。
赤・白の「525ページ」Tシャツを着て、みなさん歌いましょう(笑)

(2004.7.3掲載)

・Kazu_2さん

この曲には4パターンものバージョンが存在します。
CD化前の過去のライブでの演奏を含めると
構成の違うバージョンもあったので、
完成形になるまで、いろいろ試行錯誤があったのだと想像できます。
また、各バージョンには日付が記されていますが、
レコーディング日付かと思われます。

これから、各バージョンの変遷について書いてみます。
(便宜上、Ver日付順に並べ変えました)

<先行版>
3.525ページ <03.06.30Ver> 演奏時間 4'18
  このバージョンは渋公でも演奏され、幻の「1st」マキシからもれたバージョン。
  収録バージョンの中で一番テンポが遅くゆったりとしています。
  もちろん例の場所は「土色の顔」のまま。
  kazu_2は最初に525ページを渋公で聴いたときから、
この部分がずっと引っかかっていたのです…。
  (ちなみにこの後に次の新曲・通称「エンジェル」が入っています)

2.525ページ <03.12.10Ver> 演奏時間 4'06
  これはI WISHのライブと豊島公会堂の間の日付であることから、
  12月27日の川嶋企画「ちょっと遅い!?…」で演奏されたバージョンかと思われます。
  レコーディングにあたって<03.06.30Ver>からリズムトラックが取り直されていて、
  テンポが速くなりました。打ち込みながらもバスドラやスネアが強調され、
切れが良くなってます。
  このバージョンも例の場所は、まだ「土色の顔」のままです。

1.525ページ <04.05.26Ver> 演奏時間 4'56
  大きくアレンジに変更が入っています。曲の冒頭にスローなサビが一つ追加。
  ストリングスが強調され、これもリズム隊は取り直されている。(03.06.30Verに近い)
  これは合同卒業式で初めて演奏された構成だ。
  また、このバージョンから「土色の顔」→「日焼けした顔」と変更。
  合同卒業式ではまだ「土色の顔」と歌っていたので、
その後で変更することに決まったのかな。
  さらに最後にワンフレーズ、新しい歌詞のサビが追加され、
  曲の長さ自体も1分近く長くなっている。

<通常版>
4.525ページ<04.06.02Ver> 演奏時間 5'51
  これまた、リズム隊が取り直されています。
  上記2の先行版に近い、バスドラやスネアの音が強調されたバージョン。
  これに上記1のストリングスを加えた感じです。
  構成はほぼ<04.05.26Ver>に近いが、最後に「525ページの…」と繰り返す
  リフとそれを包みこむような、基本3音の厚めのコーラスが追加されました。
  必然的に曲が長くなり、ほぼ6分にもなった。
  このバージョンも「土色の顔」→「日焼けした顔」と変更バージョンである。
  川嶋祭りの代々木野外でライブ前にかかっていたバージョンはおそらく
  これだったと思われる。
  
ここまでが、曲の構成やバックトラックからみた曲の遷移だ。

よく聞き比べてみると、バージョンが新しくなるにつれて、
あいちゃんの表現力が増している。
ライブで歌い磨かれ、みんなに愛されるたびに大きくなっていった曲として、
「12個の季節」や「天使たちのメロディー」と同様に代表的な曲になっていくだろう。

Written by Kazu_2

(2004.6.2掲載)

・NGC

7thミニアルバムとして発売されるはずだった
『天使たちのメロディー/旅立ちの朝』が
1stマキシシングルとして発売される事になったため
泣く泣く削られた幻の曲。
2003年8月20日渋谷公会堂ライブ8曲目に初めて歌われた。

渋公で聞いた時、1stマキシの4曲と雰囲気は違うが
聞きながら「いい曲♪」だなぁと感じた事を覚えている。

片想いの女の子の気持ちや行動をあいちゃんらしく
等身大に何も飾らずに歌い上げている。
誰もが共感できる素敵な曲。
今後のあいちゃんのライブにおいて
場を盛り上げるために欠かせない曲になるだろう。
2つのシングルと違ってポップな曲調で
最初はIWiSH的な軽い曲かなと思ったが
何度も聞くうちに心に染みてきて
やっぱりあいちゃんの曲は奥が深いと再認識させられた。

何かの雑誌の『12個の季節〜4度目の春』のレビューで
「結局告白できない曲なんて・・・」と書かれてあったが
それこそが現在の「川嶋あいの世界」だと私は思う。
誰もがドラマや漫画のように簡単に告白できるわけでなく
片想いのまま終わる人もいっぱいいる。
そんな人の心を飾らず素直に歌い上げる。。。
川嶋あいの楽曲はいつも素直な彼女の気持ちを
そのままストレートに伝えてくれる。

この曲も片想いのまま告白できずにいる女の子の
切ないながらもキラキラ輝いている青春の1コマを
川嶋あい独特の表現が伝えてくれている。

忘れかけていた学生だった頃の片想いを
思い出し胸が熱くなったNGCでした(笑)

(2004.5.31掲載)