天使たちのメロディー

・BLUESさん

1stアルバム発表後、約1年を経てついに「1st Maxi SINGLE」として
再録されたあいちゃんの代表曲…。
1stをお持ちでない方も、路上で一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
路上のセットはもちろん、ライブハウス、イベント、ワンマン… 
どんな場所でも必ず歌われて来たあいちゃんの分身の様なこの曲が、
新規録音、という形で渋谷公会堂公演に合わせて(発売は翌日ですが)
発表されるのは実に感慨深いものがありました。
遠くにお住まいであいちゃんの路上もライブも御覧になれない方にとっても、
「天使たちのメロディー」が音源として届けられたということは
素晴らしいことだと思います…。

さて、肝心の曲のお話ですが…。
aiBBSにも質問が寄せられていましたが、
1st収録のテイクとはピアノのアレンジが変わりましたね。
イントロのピアノからして若干ニュアンスが変わってる様です。
音色も1stのエレピからグランドピアノへ変わりました。
これによってメロディー部の低音が強調され、楽曲に奥行きが出たきがします。
サビ部分でのトリル(繰り返し)を活かしたピアノアレンジが印象的。
また2番から静かにメロディーに絡んでくるストリングスがすごく心地よく、
ピアノの音と相まってクラシックの曲を聴いているかの様な
美しいサウンドを描き出しています。
ルネッサンス期の絵画に観られる様な
天使が降りてくるシーンを描き出すイメージでしょうか…。
唄い方もサビ部分で若干のタメをつくってから入っていったり、
リフレイン後の歌詞が現在のあいちゃんの気持ちに書き換えられてることもあり、
もはや1stのサイレンスなテイクとは別の曲の様です。
…でも、やはり1stに収録されたモノにも限り無く愛着があります。
そもそもそこから全てが始まったわけですから。
1stに収録の「天メロ」は、儚いくらいのあいちゃんの透明な声が非常に印象的ですが、
1年歌い続けた新録バージョンでは透明感はそのままに声の伸び、
そしてその声から感じるイマジネーション、
ライブで感じさせてくれた包容感がそのまま活かされ、
ボーカルひとつをとってみても非常にスケールアップを感じます。
あいちゃんの1年の成長を記す曲になったんですね。
路上で最も慣れ親しんだ曲が、ドレスアップされ、チャートに乗った…。
感無量です。

(2003.10.13掲載)