2018年8月20日 Ai Kawashima 15th anniversary
〜BIRTH〜
@昭和女子大学 人見記念講堂(東京)

・演奏曲目

もう一度...
最後の夕日
サマーブリーズにのって
スーツケース
マーメイド
シャングリラ
絶望と希望
ごめん
抱きしめたい
10 明日への扉
11 見えない翼
12 ジャングル
13 My Love
14 東京音頭
15 ハレルヤ
16 Dear
17 もっと!
18 I Love Your Smile
19 旅立ちの日に…
20 「・・・ありがとう...」

・レポートその1(BLUESさん)

暑い夏が、またやって来た。

でも昨年の冷夏と違って、今年は非常に暑い、まさに「酷暑」…

毎年寒いの、暑いの、と言ってはいても、
「8月20日」
この日の蒸し暑さだけは毎年記憶に刻まれ、
ことに、ここ数年は天気がヨカッタことがない(^^;)

川嶋あい。…という稀有なシンガーソングライターが
「8月20日」という日に刻んで来た「足あと」を改めて振り返ってみる。

2003年 渋谷公会堂「旅立ちの朝」
2004年 新宿厚生年金会館「道の途中で…。」
2005年 デックス東京/屋上ステージ「川嶋企画・川嶋夏祭り!!」
2006年 Zepp Tokyo「サンキューツアー」セミファイナル
2007年 渋谷公会堂「足あと」
2008年 渋谷公会堂「THE BEST」
2009年 渋谷公会堂「Tour2009 What's your Simple Treasure?」
2010年 東京国際フォーラム「Ai Kawashima Live Journey 2010」
2011年 渋谷AX「WING〜Ai Kawashima Live Concert 2011」
2012年 渋谷公会堂「Ai Kawashima Concert 2012 My Room 〜8月20日 10回記念〜」
2013年 渋谷公会堂「One song 〜Ai Kawashima 10th Anniversary〜」
2014年 渋谷公会堂「Ai Kawashima『My home town 〜12 years〜』」
2015年 渋谷公会堂「Ai Kawashima Concert 2015“ノスタルジック メロディー”」
2016年 オリンパスホール八王子「Ai Kawashima Concert 2016“Travel Diary”」
2017年 渋谷Bunkamuraオーチャードホール「Ai Kawashima 15th Anniversary Concert 〜Timber Magic〜」
(CenturyのDICTIONARY調べw)

これまで15回、知り合ってから16年という年月を経て、
新宿厚生年金会館はなくなり、渋谷公会堂すらもなくなってしまった中で
昨年のオーチャードホール、そして今年の…

2018年 昭和女子大学・人見記念講堂「Ai Kawashima 15th anniversary〜BIRTH〜」

と、会場の質はあがり、
「このホールであいちゃんが歌うなら」
と思わせる会場を選んで来ている。

8月20日という日は、単に「コンサート」ってわけではなく、
ロートルとしては「法事」に近い感覚もあり、
川嶋さん自身も、すべてを賭けて歌うはず。

ただ正直なところ、50歳を迎え、
仕事で、障害をもったお子様方に日々ボコボコにされ(笑)
疲れも抜けないし、体力もなくなってきた気がして(^^;)
今年は月曜日開催ということもあり、参加をするか否かを考えているうち
FCからのチケット購入催促メールも見落としていた(笑)
「人見記念講堂」という会場には一度行ってみたかったんだけど
この歳になってくるとチケットとるのも結構めんどくさくなる(汗)
最近のコンビニを使ったシステムも、便利そうでいて手間がかかるしね。

それでもまぁ、グダグダ言いながらも休暇を取り、
三軒茶屋まで赴くわけですがσ(^_^;)



開演ぎりぎりで中に入るのは毎度のことw
パンフも「4000円」というお値段で、ちょーっと考えたが
まぁなにせ川嶋あいさんの、ですから(^^)
あとは、FCのオンラインショップで観た「記念Tシャツ」ね。
バーガンディの色を実際見てからにしようと思っていたら
物販で売っていて、ちょい見せてもらったら普段着にもいいので
お買い上げ〜

ロビーには、藤田麻衣子さんとか、秋元治先生などから
花のスタンドが届いていたので、写メったw


さて、初めて入る「人見記念講堂」、白基調で上が高く
なんとも落ち着く雰囲気。。。さすが、という空気を感じる(笑)

19:05 場内のアカリが落ちて、…これは深海のイメージ?
それにしてはステージ左側のセットは三日月を思わせるが…

静かでいて、それで何かを予感させるような幕開け。
向かって左から
ピアノ、サックス、ギター、ドラム、ベース、パーカッション。
ほぼいつものメンバーに、今回はサックスの方が新しく入った様だ。

そんなサポートメンバーをバックに、
ピンクのワンピース?で登場した川嶋さん。
1曲目はI WiSHの『もう一度…』
I WiSHはそんなに聴かなかったので「うーん、そう来たか…」という感じ(笑)
しかし、この曲の元歌って、川嶋さんがまだ路上で歌ってた頃の
最初のワンマンで「新曲なんです」とワンコーラスだけ披露した。
…たしかそんな楽曲ぢゃぁなかったっけか?
そういうことを考えてみれば、非常に深い選曲だともいえるかな。
そして、ストリングスの代わりに入ったサックスの音色は
川嶋さんのライブに、新たな息吹を吹き込んでいた。

今年のライブは、もう2曲目で感極まった(笑)
『最後の夕日』
今聴いても、歌詩が美しく、色褪せない。
個人的には、最初の渋谷公会堂のチケットを売り出した
よみうりランド・イーストでのライブが思い出深い(2003年3月21日)。
いい曲なのに、背後でジェットコースターが走って行き、
ノイズで良く聞こえなかった、というね(^^;)
そんな楽曲が15年の時を経て、こんな立派なホールで響いている。
泣かずにいられるか。

歌い終わって、MC
「コンバンワ!川嶋あいでーす!ようこそ!
2003年から数えて16回目、この日にこうして歌えることを
ココロから幸せに思います。
1曲1曲、大切に歌って行きます。
最高の思い出を作って行きましょう!」

そんなMCに乗っかって、3曲目は
『サマーブリーズにのって』
この曲をナマで聴くのは、何年振りだね?(笑)
しかしまぁ、考えてみたらユニットはとっくに解散しているし
季節や会場に合わせてこうして歌ってみるのも悪くないね。
ハンドクラップを煽って、自分はハンドマイクを持って右・左。
ここではながじぃのスライドギターが効果的☆

続いてブルー基調のライティングの中で
『スーツケース』
これもほんとに曲名が出て来なくて(汗)
終演後、ひいらぎ氏に尋ねたくらいだが(^^;)
この曲も、サックスのソロが美しく、
アレンジの新しい魅力が光っていたかな。

「改めて今日は集まっていただき、本当にありがとうございます」
とMC。
「毎年ね、暑くなってくると、ああまた8月20日が近づいてきたんだなって。
…このコンサートに初めて来た方、どれくらいいらっしゃいますか?」
と会場が明るくなる。
「あ、結構いらっしゃる。じゃぁ10回くらい来てる方?
…1回目からずっと来てるよって方。。。あ〜いらっしゃいますね、
ありがとうございます」

まぁ、とりあえず、「皆勤」していますσ(^_^;)

「みなさんね、健康にだけは気をつけて(笑)
また来年もこの日にみなさんで集まれたらいいなと。
…この日に歌い続けていくことが、今の私の夢、です」
と語った。

「夏の曲を」ということで、
ガット・ギターだったり、ウッド・ベースだったり
フルートだったりで彩られた、なんて言うんですか
レゲエというかスカというか(笑)
そんなリズムに乗って5曲目『マーメイド』
川嶋さんは椅子に腰かけたまま歌い、リラックスしてきた様子。
この時期の川嶋さんの楽曲は『絶望と希望』でもそうだけど
メロディーがはっきりしていて非常に耳に残る。

引き続き同じ様なリズムに乗ってロートル泣かせの
『シャングリラ』
オリジナルよりも結構テンポはアップされており、
意味は違うけれど「アバンギャルド」な(笑)
サックスソロが扇情的だったんだけど、
終演後の仲間の意見としては
「ちょっとイメージ変わり過ぎ」とか
「あの曲のテンポは早くない方がいい」とか
いろいろ出ましたね。
いいモノを作って行く時は、こうして賛否出るんですね(笑)

「路上1000回を目指していた頃は…
キーボードを弾き語りしていましたので、
足を止めて聴いてくださるお客さんを、少し下から見上げる。
…そんな景色をいっぱい見て来たんです。
雑踏の中足を止めて『がんばって』と言ってくれたその一言が
どれだけ嬉しかったか。
自分が踏み出して初めて知ったこと、
あの時見た風景が足あとに、今に繋がっていると思っています」

MCの間にセットされたキーボードに歩みよる。

7曲目『絶望と希望』
サックスとベースとパーカッションのサポートによる、
弾き語り。
もはやサポートもいらない完成度(笑)
メロディーラインがはっきりしていて美しいので
川嶋さん一人でも十分。

続く8曲目も弾き語り。
ロートルを泣かせたであろう、
『ごめん』
この楽曲も、歌詩が非常にリアルですわね。
当時、この歌詩の状態に近いファンの人がいたっけな…
と聴いてて当時をふと思い出したり。
曲の持つ力って、こういう時に発揮されることもある(笑)

「私、デビューからずっとラジオ番組をやらせていただいているんですけど…
そのラジオで“ジャッジメント”ってコーナーがあって…
『コンサートでカバーはありか、なしか』というのをジャッジしまして」
とMCする。
「これは、ありです!…となったんですけど、いつどこでカバーを歌うか、
というのは明言しなかったんですけど、今日歌ってもいいですか?」
というコトバに会場が沸く。
「これは石川県の“のほほん”さんと言う方からのリクエストだったんですけど
…来てらっしゃいますか〜!?」
の問いかけには場内無反応(笑)
「こういう時にいらっしゃらない、という…(^^;)」
と中途半端なオチが着いたところで、
Mr.Children「抱きしめたい」を披露。

ま、全然興味のないグループで、曲もまったく知らないので
コメントは差し控えさせていただきます(笑)

歌い終わると川嶋さんは衣装替えに。
その間、ステージでは、川嶋さんの楽曲を
オルゴール風メドレーで紡いでいく。
(某サイトでレポ読んだら、最新シングルから
天メロまでの遡りメドレーだったらしい)

衣装替えが終わって戻って来た川嶋さんを迎えるイントロは
『明日への扉』
川嶋さんの声は、16年前とちっとも変わらず、CDを聴いているかのような(笑)
「あの時、池袋のCDショップへ行って発売前日に10枚とかまとめ買いしたなぁ」
とか思い出してたw

「他人に関心がない」私は、当時も
「なんでテレビで他人の恋愛事情を放送してんの?」
って思って『あいのり』という番組にまったく興味がなかった(笑)
今でも似た様な番組は一切観ていないけど、
川嶋さんの最初のワンマンの時に十六夜会長に
「Bさんが知らないのは非常にマズイんで…」
と路地裏に連れ込まれて「実は…」と教えられたのだった(^^)
…ということで、この曲にはいろんな思い出がある。
川嶋さんの「人生を変えた1曲」ということになるんだろうが
それはファンにとっても同じに違いない。

曲が終わって「スタンドアップしましょう!」と客席を煽って立たせる。
11曲目『見えない翼』
12曲目『ジャングル』
13曲目『My Love』
とかっとばしナンバーが続く。
『My Love』では「え、この曲で?(^^;)」というタイミングで
巨大なミラーボールがまわり、ちょっと70年代のディスコの様な(以下略)

「もっともっと夏の思い出を作りましょう!!」
というMCに続き、浴衣・甚兵衛姿のスタッフ?ダンサー?(^^;)が
ステージに登場。
「820 盆踊り踊り隊」…だそうだが。。。
『東京音頭』でホントに盆踊りを踊ったのち、メドレー風に
『ハレルヤ』に。
まぁここでバンドのメンバーも紹介されたわけだが…
なんだか全然わからなくってww
終演後、ここについてもひいらぎ氏に教えてもらった(^^;)

「デビューして15周年、ありがとうございます。
同じ時間、同じ空間、みなさんの365日の中のその1日、
8月20日にここにいることを選んでくれてありがとうございます。
今度は20周年を目指して、がんばって行きます。
最後の曲になります」

そんなMCに引っ張られた本編最後の曲は
15曲目『Dear』

ドタバタだった会場の空気が、一瞬で変わる。
川嶋さんの心を写すかの様な渋いアレンジに、サックスが乗っかる。
ライティングも曲に相まって美しい。
個人的に私はこの曲がスキです。
歌詩が赤裸々で心情をそのまま歌っていると思うから。
これって、「ブルース」だよね。
曲調も、サビや、転調での感情の爆発とか、
とても琴線に訴えかけてくる。
今でいう「エモい」って感じです(笑)

20:45、本編終了。

約3分後、バンドのメンバーがコンサートTシャツを着て再登場。
川嶋さんもTシャツにオレンジの短パンw

アンコール1曲目は『もっと!』
ハンドマイクを持ってステージを右・左、
アタマの上で手を右・左。
ステージ上で躍動、楽しそうだ(^^)

続く2曲目は、ここ何年かの定番、
『I Love Your Smile』
客席と掛け合いながら歌う。
歌い終わった川嶋さんの顔はとても満足そうだ…

「1年で一番大切な日に、こうして集まっていただいて本当にありがとうございました。」
今日のMCは、ずっとこうして客席に向かって感謝の言葉を投げている。
「来年もまた、こうして集まってもらえるよう、がんばって行きます」
そう語って、終わりかと思ったが
「地元を離れる時に書いた、卒業ソングを歌わせてください」
と披露された曲は
『旅立ちの日に…』

『明日への扉』と、原曲『旅立ちの日に…』を同じセットで聴くとはねぇ
個人的には、どっちか1曲で胸がいっぱい。ですが(笑)
『明日への扉』のところでも書いたけれど、
どっちの曲にも、当時の思い出がいっぱい詰まっているんですよ。
そんな楽曲を何曲も歌われたら(以下略)

ま、弾き語りではなく、バンドで歌ったのでアレですが、
弾き語られたら、きっとまた泣いてたね(^^;)
鍵盤ハーモニカで間奏のソロは自分で弾いていたけれど。

21:06、アンコール終了。
メンバーと共に「バンザイ!」してステージを去る。

が。

8月20日、であるこの日のコンサートは、もちろんコレでは終わらない。

約3分後、黒いワンピースに着替えた川嶋さんが登場。
「最後の曲を届ける時間に、なりました…」

今年も、この先は書かない。

最後の曲は、今年も『…ありがとう...』

よどみなく、ホールに響き渡る澄んだ歌声。
それは哀しいくらいせつなく、美しかった。


21:21、今年の8月20日公演も、鎮かに終わった…



終演後、最前列のお母さんにご挨拶する。
しかし、人が多かったのですぐにその場を後に、ロビーへ出た。

仕事で朝早いので(学校が夏休みだから、お子様方を8時半にはお迎えに行くため)
早々に引き上げるつもりだったが…
結局、11時くらいまで、飲んでしまった(^^;)

まぁ、いろいろ意見や感想、関係ない話も多かったけどw
「(人見記念講堂は)音が良すぎて、少し広がり過ぎの様な気がした」とか
「MCが聞き取りにくかった」とか
席の場所によっては音が回っちゃっているところもあったみたいですね。
たしかに「リバーブをもう少し切ればいいのに…」と思ったことは何回かあった。
けど、初めての人見記念講堂が川嶋さんでヨカッタとも思う。

会場に来るときに、
「あたし、大学の中に『人見記念講堂』があるって知らなくって、
随分さがしちゃったのよ!」
とか言っている人とすれ違ったけど、
なんだったら大学よりも講堂の方が有名、というくらいの会場で
いい声聴かせてもらったので言うことはなにもない、ですね。



では、また来年? 会いましょう(笑)




(2018.08.27掲載)