2013年8月20日 One song 〜Ai Kawashima 10th Anniversary〜
@渋谷公会堂(東京)

・演奏曲目

I Remember
サヨナラ
YES/NO
Spice
奇跡をあなたと
Everyday
12個の季節〜4度目の春〜
天使たちのメロディー
10 レモン
11 見えない翼
12 ジャングル
13 Don Don
14 ・・・Another road
15 Hello
16 もっと!
17 My Love
18 打上花火
19 「…ありがとう...」

・レポートその1(BLUESさん)

2003年8月20日から、数えて11回目の夏。。。
あれから10年という節目を越えて、今年もまた暑い夏がやってきた。

開演前、10年という月日を仲間として過ごしてきた、
静岡からの友人、NGCさんと会話する中で
「さすがに10年とか過ぎると、2003年とか2004年の時のような
“どきどき”とか“高揚感”はないですね」と笑ったのだが
…どうにもこの8月20日という日は、年に1回しか会わないような、
または数年ぶりに会うようなファンの方々に会える
またとない機会となっており、まさしく
「川嶋ファンの社交の場」(FCのツアーを除くw)
と化しているのは、正直嬉しいと思っている。
逆に、10年前に一緒に観てた人たちで、もう何年も顔を合わせていない
そういう方々が今どうしているのか、
…ということにも思いを馳せる機会でもありますがね。
なんせ知り合った時14歳だったあすかちんが25歳に、
初めて会った時高校生になる直前のななほちゃんは結婚をした(^^)
式のときのアルバムを開演前に見せてもらったが、幸せいっぱいで、
われわれ「親戚のおじさん」一同感動しましたよ(´▽`)

さて、そういったロートルの感傷はやめにして(笑)
今年はやーーーっとアルバムも出たしww、
昨年の「10年前のセットをなぞる」という川嶋あいならでは。
…の演出を経て、今年はどんな内容をファンと、
そしてお母さんに投げてくるのだろう。
批判を覚悟で申し上げると、3年とか待たされたアルバムに対して
「24/24」があまりにも完成されていたアルバムだったので
自分は今回のアルバムに対する期待も相当大きく(笑)
「さてさて」という感じで聴いたのだが、
「24/24」で感じた“トータル感”は感じず、

「One song」というタイトルの元に集めたこの3年の集大成。

…そんなイメージでしたかね。
まぁあいちゃん自身も「1曲1曲が聴く人の心に残ればいい」
という考えの基にアルバムを作ったようですから、
それはそれでいいんでしょうね(笑)
イチ個人としての聴き手の印象はちょっと「んー」という感じでしたが
アルバムの姿勢としては、あいちゃんは自信を持って送り出した。
そんな気がしました。

そういうアルバムを引っさげて、「デビュー10周年」の
渋谷公会堂。
彼女は、新たな扉を開けるのか。

18:40、海と羽根のイメージがステージ後方に映し出される。
そのイメージの中、バンドのメンバーが静かに登場、
あいちゃんも白い衣装を纏ってステージに。
アカペラに乗って流れて来たのは、ジョー・サンプルと組んだ
『I Remember』
隣に座ってたNGCさん曰く「これ、FCツアーでも歌ったんだ」と。
何年か前のスキーツアー以外、お金ないからFCのツアーも行ってないがw
そうやってちゃんと伏線を張ってたんですね(笑)
しかし… 今年は『ガラスの中の私』は聴けないのか、そっか残念だな…(^^;)
まぁ11回目のオープニングに
「泣かないよ 泣くもんか」と歌う楽曲を選ぶ、というのは、
彼女の「決意」みたいなもんなのかもしれないなぁ。

MCが入って「今日は楽しんで行きましょう!!」

すぐに2曲目が始まったが…
CDを聴きこんで来たわけではないので(^^;)、
曲のタイトルがわからなくて、まー困ったね(笑)
薄っぺらいファンになってしまったがw
仕方ないので歌詞の一部をメモしておいて、帰宅後CDの歌詞カードで確認。
…というまさしく“駆け出しのファン”みたいなことしてましたσ(^_^;)
『サヨナラ』
2曲目でバンドのメンバーに煽られて、客席は総立ち。
おじさんとしてはもう少し座って聴きたかったけどね(笑)
ギターながじぃのスライド・ギター、カッコ良かったねぇ。

間をおかずに3曲目。これはちゃんとわかったぞw
『YES/NO』
そーかー、これは“3曲目”ってポジションなんだなぁ(笑)
久しぶりのシングルで、インストアもいっぱいやったんで
後半のアタマとかなんだろうな、と勝手に思ってたけどw
3曲目ぐらいがちょうどいいのかな(^^)
水面のイメージがステージに被さる…。
しかしなんだか知らないけど、少しボーカルにリバーブかかり過ぎぢゃない?(^^;)

4曲目、これもタイトルが分からなかったが…
「この曲ってさ、社長のこと歌ってると思うんだ(笑)」
と並びにいたママさんがそう耳打ちしてきた。
「たまに頑固で手に負えなくなるけど
さりげなく人に気を配る優しいところも知っているよ」
…なるほど、言われてみれば、確かにそうですね(^^)
裏に抜けるようなリズムが心地よいアレンジでした。

MCが入って
「10周年をここで過ごせるコトに心から感謝しています。
心を込めて歌います」

そんなMCに続いて歌った5曲目は
『奇跡をあなたと』
あいちゃんの楽曲で3拍子って珍しいかな。
なんだろね。。。歌詞を読んでいると、こういう恋愛をしたいのかな、と(笑)

6曲目『Everyday』
この曲は「24/24」の延長線にある、と思った楽曲ですかね。
歌詞とかリズムとかね。

「…みなさん、座ってください」とMCを入れる。
「今日は先日やっと出したアルバムを中心に歌っていますが…
久しぶりのレコーディングでね(笑)
『川嶋あいは歌手を辞めたのか』なんて声もあって(^^;)」
いや、これはマジメな話ですよー(≧∇≦)
あたしの友人は、あまりにもCDが出ないのでとっくに辞めたんだと思ってて
あたしが仕事休んでコンサート行く、って言う話をしたら
「えっ? 彼女、まだ辞めてなかったの?(笑)」
と言いましたからね(^^;)
「あの震災のあと、うちのスタッフは被災地へ飛んで行ってまして。
ボランティアやったりしていまして…
楽曲の話をしたら『それどころじゃない!』と一喝されまして(笑)」
…まぁ、確かにそうだけどね。。。
「まさか2年も放置されるとは思わなかったんですけど(笑)
その後南三陸の子供から手紙をもらって…
そんな、私をほったらかしのスタッフを、私は誇りに思います」
あいちゃんのMC中にバンドのメンバーはステージを去って…

飾り気のないスポットライトの下、あいちゃんはピアノを弾き語る。
『12個の季節』
シンプルさ故に、胸に来るものがあるなぁ…
こういう曲を弾き語りで、大きなホールで聴くと
路上時代がフラッシュバックしてくる。
…って楽曲終わりの拍手がやたら早いので、余韻もへったくれもなく、
正直がっかりだったが(^^;)

続く8曲目の『天使たちのメロディー』
この日、1番涙腺が緩んだのは、この曲だったかもしれない…
なんだかここ数年になかったくらい新鮮な気持ちで聴いたね。
路上でおそらくイチバン歌われたであろうこの曲には
当然『旅立ちの日に…』よりも多くの想い出がまとわりついている。
1000回目のハチ公前の映像に自分が映っていたり(笑)
2003年の渋公に合わせてシングルとして再録された曲でもあるし…
ああ、そういえば当時愛知県からあいちゃんを応援してた
ひろこさん、どうしてるのかな(笑)
会場でCD売ってたのに、
「愛知に帰ってCD買うつもりだったんですけど、ショップにCDがないんです!」
…とか言ってメールが来たっけな(^^;)
彼氏がいるって言ってたから結婚したんだろうけどw

『天メロ』に加わったベースとパーカッション、
そしてバンドのメンバーが再登場し、ベースソロが始まる。
ステージ後ろのカーテンが開き歌詞が映し出された。
『鐘』
この演出は、耳が不自由な方も会場に来ているので
歌詞をスクリーンに投影してくれると嬉しい。
…という声を社長が反映した演出なのだそうだ。
視覚的な演出としてもいいんじゃないかと思いますね(^^)

「毎日暑い日が続きますね!
ここからこのコンサートも熱くして行きましょう!」
とMCを入れる。
「私なりにですね、盛り上がることを考えたんですよ。
『キライにならないでください!』とか『今でしょ!』とかねw
ちょっと他の人のコンサートを観て勉強しようと、
アムロちゃんのコンサートへ行ったら
『ありがとう』の5文字しか言わないんです(笑)
さだまさしさんのコンサートも行きましたが、
じゃべりのクオリティが高過ぎてマネは出来ないな、と…」
会場から笑いが起こる(^^)
「で、川嶋アンケートをとります!
二択です☆ 『MC長いぞ!』(少ない) 『MCそのままでいいぞ』(多い)」
そもそも他のアーティストはこんなアンケートを取らないぞ(≧∇≦)
「じゃぁ『バラードがいい』(多い) 『アップがいい』(微妙)
…みなさん、空気読んでください! これから盛り上がるんですよ!」
…この無茶振りも、もはや「恒例」なのかしらね(笑)
「(アップの曲がいい、というやり直しを経てw)しかたないね!(笑)
いつ盛り上がるの?」という林先生の振りをしたかっただけなんぢゃ…(^^;)
「今でしょー!!」という客席の返しを受けて今度は
「いつ立ち上がるの!? …って、みなさん、早く気づいてください(;´▽`A``」
というグダグダ感も「恒例」かな(笑)

10曲目『レモン』
イエローのライティングの中、パーカッションの軽やかなリズムに乗って
あいちゃんもスウィング(^^)
「お日様もおどける最高の夏が来たよ」
という歌詞にぴったり、な日ですかね。

11曲目『見えない翼』
いつもの♪・♪・♪♪♪のハンドクラップに乗って(^^)
キーボードのコウヘイ君も立ち上がって客席を煽ってね。
あいちゃんもステージを右・左、そしていつものように
サビでの客席とのカケアイ。
この勢いはそのまま12曲目
『ジャングル』へ。
イントロがモータウンぽいテイのこの曲では
ながじぃとベースのおにいちゃんがステージの前に出てきて
楽曲をドライブさせて、いい感じ(^^)
間を空けずに13曲目
『Don Don』
この曲はアルバム最初に聴いた時に「あー、これはライブで盛り上げに歌うな」
そう直感しましたが、やっぱり歌いましたねー(^^)
「渋公をぶっこわすくらいの勢いで!」
と煽るあいちゃん\(^o^)/
サビでの「Don Don」をながじぃに無茶振りしたり(笑)
その「Don Don」を歌う瞬間はステージ後方にも「Don Don」と文字が躍る。
間奏では、バズーカーでもってツアーTシャツを客席に向かって発射!!ヾ(@゜▽゜@)ノ
案外良く飛ぶことに驚いたり(笑)
もらえたお客さんはラッキーでしたなぁ(ё_ё)

ひとしきりの盛り上がりのあとMC。
「みんなサイコー!!」って(笑)
「みなさん、くれぐれもカラダをお大事に… 私も27歳で
私が言えることではありませんが(苦笑)」
去年あたりは良く倒れてたらしいけど、最近は大丈夫なのかな?
「小さな選択もあれば大きな選択もあります。
もし、東京に来なかったら… 路上に立たなかったら…
“あいのり”の主題歌を歌わなかったら…
いろいろな“もし”を考えて、私は過去に選択をしても今の道を選んだと思います。
がんばっている時の選択は、どちらを選んでも間違いじゃないって。
今まで選んだ道は正しかったと思っています。
…そんな私が人生を振り返った時に見つけた影のような曲です」
そんな紹介のもと、オレンジ色のライティングの中に
また歌詞が浮かび上がる。。。

14曲目『…Another road』
アルバムの最後を飾る楽曲でもある。
前からあいちゃんが言っていた
「成功する道があるなら教えてほしい。その道は通りたくないから」
という反骨の精神を、やわらかく、今の年齢で捉えて楽曲にした。
…そんな印象ですね。
これ、本編の最後でも良かったんぢゃ?(笑)

15曲目、本編最後の楽曲は
『Hello』
引き続きオレンジ色ベースのライティング。
「ららら でみんなで歌いましょう!」と客席と合唱する。
バンドのメンバー紹介もここで。

20:23、本編終了。
アンコールの声がかかる。
約3分後、場内のアカリがついた。
メンバーがツアーTシャツを着ているのはいいが…
なんで川嶋さんは金髪のボブのカツラかぶってんの?(^^;)
とにかく、アンコール1発目は、お久しぶりなナンバー
『もっと!』
例のサビでの手を右・左に振るのは相変わらず。
この曲を最後に聴いたのがいつかすら記憶になかったけど(笑)

続くアンコール2曲目、
『My LOVE』
「みんなタオルまわしてね!」ってんで客席みんなタオルまわしてたけど…
埃っぽっ(^^;)
あまりの暑さに「タオルがもう1枚欲しい」って久しぶりに川嶋さんの
グッズ買ってしまったけど、結局コンサート中は使いませんでした(笑)
ドラムのおにいさんの小技の効いたドラミングがいいなぁ…
と思ってたんだけど、なんだかこの日はよーくマイクがハウってたなぁ(^^;)

MCで「金髪にしてみました!w …キャサリン、ですか?(笑)」
金髪というと「キャサリン」という図式って、なんでしょうw
昔の職場の同僚が「キャサリン」と書いてフランス読み?の
「カトリーヌ」ってバンドをやってましたが、今でも活動してんのかなー(・´ω`・)

「残暑ですねー セミの鳴き声も落ち着くころですが
この夏だけで2回、運ばれまして…(^^;)」
…やっぱり、倒れて運ばれてたんか… ( ̄∇ ̄*)
「インターネットのあるランキングで私が急上昇してるので何だろうと思いましたら
“体脂肪率6%以下”とかいうランキングで…(会場笑い)
山口さんっていうスタッフのリークだと思うんですけどw」
という冗談交じりのMCのあと
「11年歌い続けられていることに心の底から感謝しています。
最初の渋公をした後、3年くらい続けられたらいいね、
…なんてスタッフと言ってましたが、11年経ちました。。。
本当にありがとうございました。
夏の終わりの花火のような曲を聴いてください…」

アンコールの3曲目は『打上花火』
コンサートの1週間くらい前、ちょうど某所の打上花火を見て
『打上花火』をネタに文章を書いたところでした(笑)
この曲も何年ぶりで聴いたんだか…
この曲が出た頃、お台場のコンサートで聴いたような気はするんだけど。
まぁあの頃は私自身、結構いろいろあっていい時期ではなかったので(笑)
そんなことはともかく、ステージでは間奏に花火のSEが入り、
照明も花火のイメージから星空のイメージへと変化。
なかなか凝ってますね。

20:47、1回目のアンコール終了。
そして…約4分後、客席のアンコール・コールに応えて
いつものようにコウヘイ君だけを伴い、
ステージにあいちゃんが戻ってくる。
「小さい子の“あいちゃん大好き”という声に感動しています。
…デビューして10年…
年に1度だけ見られるこの風景ですが…
楽屋から場内の様子を見てるんです。会場の外とか…
父と母に手を合わせてくれる方たちがたくさんいる。
そんな人たちと出会わせてくれたのは、母が歌と出会わせてくれたから。
1回でもいいから、この景色を見て欲しかった。。。
さっき、選択は間違っていない、とか言いましたけど
私自身、母に“ありがとう”と言えないまま後悔が残っています…」

今年も、ここから先は書くべきではない。
書く必要は、ない。
あいちゃんが『…ありがとう...』を歌う。
それで十分なはずだと思う。

ただ。
今年は、後ろに座ったおばさんがコンサート初心者なのか?
あいちゃんが歌い出してもカバンに何か仕舞おうとしてるのか
ずっとガサゴソやってるし
(アンコールに用意された風船のリンゴの擦れる音?)
そのうち「ゴホンゴホン」と遠慮なしに咳を始めるし…(-ε-#)
どこかからスタッフ用の無線は聞こえてくるし、
携帯の鳴る音も聴こえるし、赤ちゃんは泣いてるし…(^^;)

┐(´-`;)┌

隣で、あすかちんは涙を流していた。
でも、おじさんは今年は泣けなかった。
年に1回しか歌わないこの曲の時に、雑音を出すのはご勘弁願いたい。
あいちゃんのためにも。
ほんとに。

21:07、コンサート終了。


肝心なところで「興醒め感」満載であったが…
「新しい8月20日」を観たのかな。
とりあえず、終演後、
「今年もここに来れました」とママさんやあすかちんと
最前列のお父さん・お母さんの遺影の前でご挨拶。
11年前、ごく少数の人間だけがこうして挨拶をしていたのが
今、これだけ大勢の人がご両親にご挨拶に来るんだね…

ロビーに出て、吉永社長にご挨拶した。
いろんな人が次々ご挨拶に来るので、早々に失礼したけど(^^;)

ホールの外へ出て「どこへ飲みに行く?」って話をしてるときに
S.Mさん/夕稀さん夫妻が「そろそろ帰ります」って言って…
実は開場前に一緒にお茶してたんだけど、その時は
生まれたばかりの赤ちゃんはずっと寝てたのよね。
でもその時はお目メ明けてて、小さな右手を伸ばしてたので
私が「またね〜」と人差し指を差し出すと、しっかり握ってくれてね(*^_^*)
まるであいちゃんの歌みたいだけど(笑)
「あと20年くらいしたら、Centuryを頼むよ〜」と冗談言っておきましたw
「それまであいちゃんが歌ってるか、Centuryがあるかわかんないけどね(笑)」
そう言って笑ったんだけどね。(´ー`)


その後、10年来のお付き合いの10数人で飲みに行きましたが
やっぱり、こういう仲間というか友人がいて、幸せだな。
って思うんですよ(笑)
みんな「川嶋あい」がいて知り合えた。
あいちゃんがお母さんに「歌と出会わせてくれた」ように
私たちファンはあいちゃんに
「仲間に、友達に出会わせてくれた」
ということなわけで、そういう「奇跡的な」人間関係は
これからも大事にして行きたい。
ありがとう。

…そんな風に改めて思った2013年の夏でした。

おしまゐ。

(2013.09.02掲載)