2012年7月7日 川嶋あい七夕コンサートinみのかも
@美濃加茂市文化会館(岐阜)

・演奏曲目

流れ星
南十字星
マーメイド
エンジェル
一緒に
打上花火
大丈夫だよ
ふたつ星
明日への扉
10 見えない翼
11 My Love
12 もっと!
13 この道ふらふら
14 ゴール

・レポートその1(ひいらぎさん)

美濃加茂というところは、
ゆったりした時間の流れている場所だった。
名古屋から、岐阜、美濃加茂と近づくにつれて、
緑が多くなっていく印象があった。
そういう景色は、私をほっとさせてくれていた。
木曽川の流れに沿う場所に、今日の会場はあった。

私は、今日のコンサートをとても楽しみにしていた。
チケットを購入し、今日の日が来るまで、
なんだかずっと楽しみだった。
川嶋さんの単独コンサートは、いつでもそう感じる。

ホールの座席に座ってから、
なんだかだんだん期待感が膨らんでいってた。


でも、
その期待感を圧倒的に凌駕するコンサートになるなんて。



康兵さんが優しくピアノを奏で始める。
その数十秒が、
これから始まるコンサートの期待感を、
優しく優しく高めてくれる。
そして、
一瞬、音が途切れ、
その、瞬間の静寂の後に、
バイオリンの調べが重なる。

やがて聴こえてきたメロディーに、
全身が張り詰めていった。衝撃的な、旋律だった。

ああ、流れ星だ。


そうか、この歌が聴けるのか。
しかも、この歌から始まるコンサート。
七夕コンサート、
今日はちょっと特別な日だったんだな。

ステージのバックには、星々を思わせる光がキラキラ散りばめられていて、
ステージのセンターに立つ、ピンクの衣装をまとった川嶋さんは、
もっともっとキラキラしていた。

あらためて、素晴らしい歌だった。

私は、カケラ以前、カケラにつながる”祈り”のメッセージを、
ずっとこの歌に感じてきた。
自分自身より先に、誰かのためを想うこと、
たとえ遠くにいても、想うことで、心の距離は近くなる。
そばに居ること、
そういう、優しさ。
川嶋さんが伝える、愛のかたち。


”あなたは生きるために生まれてきたよ”
”決して命失くすためじゃない”
”きっときっとみんなが流れ星”
”誰かの願いになる”

誰かの願いになれているとしたら、
人は、もっと強く生きていけるだろう。

自分も、そうありたいと思った。

深く、感動していた。
この瞬間なら、
この一曲だけでこのコンサートが終わってもいいとすら思っていた。

でも、
まだまだこれは始まりだった。


南十字星

ああ、南十字星だよ。
今日は、いい歌が聴ける。
そういえば昨年も、川嶋さんは何度か、
この歌を歌ってくれていた。
でも今日はホールコンサートだ。
その透きとおるような響きが、抜群だ。

”きっといつかあの場所この風 2人で乗ってゆく”
”南十字星の下には その花がきっとあるから”

なんていうか、本当に空の彼方まで響いていくようだった。
貫くような、真っ直ぐな。
この歌を聴くとき、
川嶋さんの歌声は永遠なんだなって、感じる。
いい歌だ。


まだまだ続く、

マーメイド

なんかすごいな。
川嶋さんのベストアルバムを聴いているみたいだ。
それを今、ステージの上で川嶋さんが歌っている。
マーメイドは、そのイントロを聴いただけで、
あの歌特有の世界観に包まれてゆく。

”ホントの願いはたった一つ 叶わないと知っているの”
”もう一度あなたの腕に そう 抱きしめられたいだけ”

私は川嶋さんの描く世界が好きだ。
マーメイドの持つせつない感じは、
それでも何度も何度も聴きたくなる。
その場に留まっていたい感じが、あるんだろうな。


続いて、

エンジェル

これが嬉しかった!
あんまり言ってないけど、
私はエンジェルが大好き。
リクエストする機会があるとしたら、
たぶんいつでもこの歌が思い浮かんでいる。
この歌の、淡くいじらしい、でも幸せ一杯な感じが、とても好き。
それを歌う川嶋さんの感じも。
川嶋さんって、可愛らしい歌が似合うと思う。
エンジェル、嬉しかったなあ。


川嶋さんは、
「私の歌は静かな歌が多いんですが、
リラックスして、心に残る日にしてくれたら嬉しいです。」
って言ってた。
今日の川嶋さん、なんだか、
みんなに楽しんで欲しいっていう気持ちに溢れてた気がする。


そして、

一緒に

ああ、今日はこの歌も聴けるのか。
渋谷eggmanで、ドキドキしながらCDケースを開けたあの時の気持ち、
今日は、ホール全体に、あの幸福感が満ち満ちてゆく。
ああ、幸せ一杯だ。
なんて輝いているんだろう。
歌が、キラキラしてる。

一つの歌を聴いて、こんなに嬉しくなるなんて。

私は、その歌声にゆだねられながら、
自分が自然と微笑んでいるのを感じていた。

嬉しかったなあ。

一緒にっていう感じが、いいんだろうな。


そして、
弾き語り。

でも今日は、
ドキドキした感じがおさまる場面がない。

打上花火

ああ凄いな。
こんな歌も歌ってくれるのか。
この歌は、しばらく歌われることがなかったと思うんだけど、
去年の夏、ふいに川嶋さんは歌い始めた。
聴いてみると、なんていうか、あのピアノのリズムが、
しっかり全身に響いてくる。
夜空に打ち上げられる、綺麗な綺麗な花火の感じ、
夏の濃密なあたたかさ、目の前に、その情景が浮かぶようだった。
素敵な歌だったなあ。


川嶋さんは、10年前のことを話し始めた。
「初めて渋谷で歌ったとき、誰も立ち止まってくれず、
渋谷公会堂を見て、いつかここで歌いたい」と思った気持ち。

「渋谷公会堂でライブが出来たことや、
今、こうして歌えていることは、
応援してくれた、たくさんの人たちの、
あったかい気持ちに支えられていたからです。」

あの頃、「大丈夫だよ」って言ってくれてた、あの、言葉。


大丈夫だよ

大丈夫だよが、川嶋さんの10年の歩みを見せてくれる。
川嶋さんをずっとずっと包んでいた、絶え間ない優しさが、
私にも、届いてくるかのようだった。
それは、私のとても深いところに、染み渡ってゆく。
いつでも、いつまでも、聴いていたい歌。
なんだか、泣きそうだった。



今日の衝撃は、
まだまだ続く

川嶋さんは、
「いつか七夕の日に、この歌を歌いたいと思ってた」
って言ってた。

「昔から星とか神秘的なものが好きで、
でもこの前の金環日食は寝てて見れなかった」って。

そういう川嶋さんの感じ、好きだな。


歌い始めたのは、

ふたつ星


ああ、ふたつ星。
今日は、すごいな。
川嶋さんの単独コンサートで、
その素敵なステージで、ふたつ星。

川嶋さん言ってたけど、
満点の星空が、
ふたつの星が、
そこに見えてくるようだったよ。
素敵だったな。


そして、
衝撃は、さらに上回ってゆく

明日への扉

ふたつ星から、明日への扉へ。
いつ聴いても最高だ。
そして、完璧。
川嶋さんの魅力っていうのは、
壮大なスケールのメッセージソングとともにある、
未来を感じさせる幸福感なんだと思う。

だって、
明日への扉を聴いていると、
いつでも川嶋さんの笑顔が、見えてくるようだから。
いつまでも可愛い、川嶋さん。

ものすごく嬉しかった。

明日への扉、大好き!!!


ここから加速、

「盛り上がっていきましょう。スタンドアップ!」
川嶋さんがみんなに呼びかける。
手拍子をうながす。

ああ、明日への扉が最高に嬉しかったのに、
その余韻を加速するかように、体全体が沸き立ってくる。

タンタンタタタンっていうあの手拍子が、気持ちを盛り上げる。

見えない翼

My Love

ああ、なんて嬉し過ぎる時間だろう!!!
ずっと続けばいいのに!!!

私は後ろの方の席から見ていたんだけど、
会場全体に輝くペンライト、すごく良かったよ。
みんなMy Loveで、イエ〜スって、一体感あったし。

ホールコンサートで、
全員立ち上がって、
手拍子して、
ペンライト振ってる感じ、この盛り上がり、
最高にいい!!!


って思ってたら、

もっと!

ああ、素敵だ。
あの、いじらしくも、優しくあったかい感じ、
夏の、淡い、恋の感じ、ドキドキする感じ。

みんな手を振る。本当に盛り上がってた。
すごかったなあ。


この流れで、
最後、

この道ふらふら

完璧だ。
川嶋さんらしさ一杯のコンサート。

この道ふらふらで締めくくると、
本当に気持ちいい。

川嶋さんの特徴は、
アップでもなく、スローバラードでもなく、このリズム、
ミドルテンポで、みんなを元気にさせるところにも
あるんじゃないかと思ってる。飛べない鳥とかの、あの感じ。

やっぱり川嶋さんは、
笑顔一杯な感じが、いい。

体全体を使って両手をふってみる。
大きく口を開けて、ラ〜ラ〜ララ〜って歌ってみる。
どんどん元気になっていく。
楽しかったなあ。




衝撃は最後の最後までやってくる

アンコール

ゴール


「結婚はゴールだって言われますが、私はスタートだと思ってます。」
「本当のゴールは、どちらかが死ぬ時だ」って。
「最後に相手の手を握り締めて、ありがとう、って言う」その瞬間・・・。

生き抜いた感じが、
ずっと寄り添っていた感じが、いいと思った、

川嶋さんは、いつでもずっと未来を見つめている。


究極のラブソング
ゴール

この最後の歌は、
明らかに他と異なっていた。
そういう雰囲気を、創り出していた。

川嶋さんの歌声は、ホール全体に響き渡り、
それは反響して、隅々まで溢れるように満たしてゆく。
その瞬間、川嶋さんの歌声だけで、世界が創られている。
私はただ、その中に包まれていればいい。

ゴールを初めて聴いたのはいつだっただろう。
3、4年前の、事だったろうか。
その歌はいつしか歌われなくなっていた。
そして、東日本大震災。
川嶋さんは、ものすごいスピード感で、何かしようと活動を始めた。
震災からわずか数日で、募金をよびかけ、路上で歌い始めていた。
真っ白なただのCD-Rに焼いたチャリティCD、
そこに収められた二つの歌、カケラとゴール。
その音源を、大切に聴いたのを覚えている。
チャーチライブで歌われた頃には、
その圧倒的な世界観に、ある意味、その歌を聴きたいがために、
会場に足を運んでいた。

素晴らしい歌だった。

わずかにせつない、
でも、命の息吹きを感じさせる、
魂の歌だった。

今日もそうだった。

川嶋さんの未来を、
まだまだずっと見ていたい。


歌い終わり、
静寂が訪れ、
康兵さんのピアノの一音一音が、
この歌の世界を、そっと閉じてゆく。

最高の、瞬間だった。




本当に素晴らしいコンサートだった。
歌われたすべての歌が、感動を生んでいた。
いつも思うんだけど、
川嶋さんは、
そのステージが大きくなればなるほど、
輝きが増してくる。
今日もそう感じたし、
それは東京国際フォーラムでも証明されている。
それは、
川嶋さんの歌のスケールが、
私たちが感じている以上に大きいからなんだと思う。
川嶋さんの持つ深い愛情が、その優しさが、
とてもとても大きいからなんだと思う。

素敵だったな。

また、こういうコンサートがあるといいな。



今日、会場に到着したとき、
たくさんの人が、開演を待っていた。
会場入り口には、開演を待つ人の列が出来ていた。

七夕の飾り付けがあり、
たくさんの短冊が、たくさんの願いが、その場を彩っていた。

一番上には、川嶋さん自身の短冊も結ばれていた。
そこにはこう綴られていた。

”たくさんの人を笑顔にできますように  川嶋あい”

その願いは、叶っていたと思う。
今日、あの場所には、たくさんの笑顔があったから。

コンサート後には握手会も行われ、
そこには本当にたくさんの人の列が出来ていた。
たくさんの感動が、たくさん人に、伝わっていたんだろう。


幸せな日っていうのは、
いつでも突然やってくる。
七夕が、とても思い出深い一日になった気がした。

素敵だったな。

ありがとう。

(2012.07.09掲載)