2010年8月20日 Ai Kawashima Live Journey 2010
@東京国際フォーラムホールA(東京)

・演奏曲目

オリビアを聞きながら(カバー)
天使たちのメロディー
飛べない鳥
12個の季節〜4度目の春〜
明日への扉(I WiSHカバー)
ふたつ星
I WISHメドレー
 ・December
 ・サマーブリーズにのって
 ・クラスメイト以上
 ・キミと僕
 ・風になれっ!
3年後の都会(まち)で…
歯車
10 Color
11 見えない翼
12 博多純恋歌
13 福岡〜 The Rock'n Roll 〜
14 ばんそーこ
15 Merry-go-round
16 My Love
17 Day by day
18 Simple Treasure
19 I Remember
20 「・・・ありがとう...」

・レポートその3(ママさん)

「2010年8月20日 あいちゃんと私の歴史を振り返った日」

2010年8月20日のAi Kawashima Live Journey 2010
東京国際フォーラムホールAが終ってから2週間以上の時間が経ってしまいました。
あの感動を文字にすることがなかなかできずに今日まで来てしまいました。
今もまだうまく文章に出来ないのだけど、
感じたこと思ったことを書いておこうと思います。
長くなると思うので、時間のある時に読んでいただければ嬉しいです。
そして、この8年間の私とあいちゃんのことをかなり赤裸裸に書いてしまっていますが、
大きな広い気もちで読んでいただければ嬉しいです。

今回のライブはAi Kawashima Live Tour 2010のファイナルの感覚でいた私は
ライブの内容があいちゃんが路上に立った日から今日までの
「My Story」になっていたことに驚き、懐かしさでいっぱいになった、
嬉しいサプライズのライブでした。
だから、普段は公開しない過去の詳しいことも書いておこうと思いました。

皆さんにお渡ししたフライヤーには
「今年は聖地渋谷を離れ…」
と書きましたが、820が毎年渋谷で行なわれてきたわけではありません。
渋谷で行なわれたのは、2003年と2007〜9年の4回なんですね。
実際は…、
2003年8月20日 〜旅立ちの朝〜 @渋谷公会堂
2004年8月20日 道の途中で… @東京厚生年金会館
2005年8月20日 ?川嶋企画?川嶋夏祭り!! 
        @デックス東京ビーチ シーサイドモール6階屋上(東京)
2006年8月20日 AI KAWASHIMA Concert tour2006 ”サンキュー!”@Zepp TOKYO(東京)
2007年8月20日 Ai Kawashima Concert 2007 「足あと」 @渋谷C.C.Lemonホール(東京)
2008年8月20日 Ai Kawashima Concert Tour 「The BEST」 @C.C.Lemonホール(東京)
2009年8月20日 Ai Kawashima Concert Tour 2009 What’s your Simple Treasure? SPECIAL
        @渋谷C.C.Lemonホール(東京)
2010年8月20日 Ai Kawashima Live Journey 2010 @東京国際フォーラムホールA(東京)
(参考引用:私設ファンクラブCentury「Liveマニア」より)

私はこの8月20日のライブを全てみてきています。
今回の国際フォーラムは1回目の2003年渋谷公会堂に匹敵するくらいの感動をもらいました。
それは、今回のLiveは渋谷公会堂の時のように
「スタッフやみんなで作り上げたい」とあいちゃんが言っていたとおり、
2003年に重なる部分の多い手作りの構成が心に響いてきたからです。
(その気持ちをスタッフから聞く機会があり、
 サプライズ企画をなんとかなしとげたい…と、久しぶりに表舞台に私も出てきました。)
そして、あいちゃんはこのLiveを振り返り、
「ファンの皆さんと一緒に作り上げたLiveでした。」と言ってくれています。
ファンの皆さんの中の一人として本当に嬉しい言葉だと思っています。

さて、当日はサプライズ企画のために朝から、忙しく動きまわっていて、
自分の座席に座ったのは開演ギリギリでした。
そのために、今年はお父さんとお母さんの位牌に手を合わせる時間もありませんでした。
でも、この日はいつものように宣子さんが私のそばにいてくれているのを感じていました。

照明が落ちて
斜幕のかかったステージの真ん中のスクリーンに天メロのオルゴールの流れる中、
あいちゃんの幼少時代の写真が映し出されます。
2003年の渋公のオープニングと同じです。
両親に囲まれ、幸せそうに笑っているあいちゃん。
5歳までは笑えなかったと言っていたあいちゃん。ちゃんと笑っているよ。

舞台下手からあいちゃんがラジカセを持って登場。
杏里さんの「オリビアを聴きながら」をワンコーラスだけ歌って、すぐに退場。
初めて路上に立った四谷の陸橋の再現から始まった。

この時点で、
「今年の820の構成は、皆さんの意見を参考にさせてもらいましたよ」
と言ってくださった、事務所社長の言葉が脳裏をよぎる。
路上を知らないと言ったファンの声がヒントになったそうです。
路上を知っている人達にとっても、8月20日という日を大切に思っているかを、
お話する機会がある時には,何度も話してきましたから。

私は8月20日と「路上の話」は切ってはきれない歴史だと思っています。
あいちゃんがお母さんと約束した言葉…。
「路上を1000回やってみて、ダメだったら歌手をあきらめるから。私、ガンバル…」
そして私たちにはBBSで
「九州女のど根性でガンバルから応援してください」といつも言ってた。

再び「時雨」のオルゴールの中、スクリーンの中には路上の映像が…。
もう懐かしさMAXでウルウルモードです。
そんな中、台車を押しながらあいちゃんが登場。
上手にあるキーボードの周りに路上のセッティングをします。
昔のまんまです。
制服じゃないのと、発電機のセッティングがないところが少し違ったけど。
置かれたCDは廃盤になっている「この場所から…」

まずは「ガラスの中の私」のアカペラをワンコーラス。
820に歌われるのは1stミニアルバムに収録された時の「ガラスの中の私」であって
路上集1号にリメイクされた「ガラスの心」ではないのです。

そして「天使たちのメロディー」の弾き語り…。
終演後、BLUESさんと話をしたら、この天メロもサビが1stバージョンだったらしい。
私はそこまで気がつかなかった。いろいろな思い出が頭をよぎっていましたから。
路上時代に一番よく聴いた曲です。
3曲で1セットが多かった路上Liveには天メロが多く入っていました。

そして「飛べない鳥」
この曲はNGCさん情報では、初めて手売りした7月の路上では歌っていたらしいのですが、
私が初めて聴いたのは、11月の7th Floorのワンマンライブのエンディングででした。
ラララのところで「○○さん来てる?〜」「ママ!来てる?〜」
と一人一人に呼びかけてくれた懐かしいライブです。
その時に、7月に買ってすでに廃盤になっていたCD「この場所から…」を
持っていってサインしてもらいました。初めてあいちゃんにもらったサインです。

この場所から…。の後ろのプロフィールにはこんなことが書いてあります。
【福岡から多くの人に歌を聴いてもらうために出てきました。
 今は一生懸命がんばるだけです。
 このCDは、私が中学生の頃からずっと書きためておいた曲で、
 時の経過と共に絶望→卒業→希望→不安→夢をテーマに作りました。
 将来は人の心に響く音楽を作っていきたいと思っています。
 それからH.P.も作りました。よかったらのぞいてみてください。
 今はちっぽけな私ですが、絶対に大きくなっていきます。
 いつか、世界中の人々が平和になれるように…。
 そんなメッセージを込めた曲を歌えればなと思っています。
 今後もどうぞよろしくお願いします。
 このCDはArcusと学生カンファレンスという
 大学生サークルの皆さんに協力して頂き、完成したものです。】
と書かれています。
この時のあいちゃんは16歳。
ゆるぎなく時を重ね、あいちゃんは24歳になり、
ちっぽけな私からフォーラムAを満席にする大きなアーティストに成長しているのです。
私もこのCDとの出逢いがあいちゃんとの軌跡を作ってくれたので、大切な宝物です。
そして、路上時代は「twelve seasons」で歌われていた「12個の季節、4度目の春…」。
いろいろな思い出が蘇り。
心の中で「あいちゃんありがとう」と言いながら涙目になって聴いていました。
このフォーラムに来ている人のほとんどが、川嶋あいの路上時代を知らない人たち。
その人たちに再現であっても路上の雰囲気を伝えられたのは良かったと思いました。

渋谷の路上ポイント、ハチ公前の宝くじ売り場の裏とNHK前の公園通りは
皆さんも有名だから知っていると思います。
もうひとつ、Light on前という場所がありました。
そこはLight onというGパンショップの人に場所を提供してもらい、
警察の規制もなく一番、落ち着いて歌えた所です。
今は駐車場になっています。
先日、その前を通り写真を撮ってきました。
もうLight onも無くなっていたけど、看板は健在でした。
この場所にはたくさん思い出があります。
寒い冬の日に、手をこごえさせながらも1000回への道を目指して歌っていた場所です。
たくさんのありがとうと涙があった場所です。
I WiSH神社を立てて、「明日への扉」ヒット祈願をしたのもこの場所です。
Light-onの看板の下の自動販売機だけが当時と変わらずにそこにいました。
こんな感じで書いて行くと長編になるのであともう少し…。
「2003年10月ひとつの扉が開かれた…。
 この歌の出逢いが私の新しい始まりだったのかもしれない…」
というような文字がスクリーンに流れる。
これは2003年ではなく2002年ですね(笑)

そして、斜幕が上がり、I WiSHスタイルの可愛い衣装のAiが登場。

「明日への扉」
「ふたつ星」
「I WiSHメドレー」
「December」
「サマーブリーズにのって」
「クラスメイト以上」
「キミと僕」
「風になれっ!」
と続く。
I WiSH時代の歌もここまで歌ってくれるとは考えてもいなかったので、驚きです。

「明日への扉」「ふたつ星」はやはり思い出深い曲です。
川嶋あいが路上を続けるには、
I WiSHのAiであることは、絶対にバレては行けないことでした。
2003年の渋谷公会堂の日まではみんなで協力して秘密を守り、
あいちゃんを守り通しました。
私たち初期路上メンバーと学生カンファレンススタッフと
あいちゃんといくつものピンチを一緒に守り通したあの頃が懐かしいです。

そして、「ふたつ星」はあいちゃんが亡くなったお母さんを思って作った歌。
路上でもめったには聴けない歌でした。
I WiSHの曲としてリリースすることが決まっていたのか、
SONYとの絡みもあったのか、とにかく途中からは聴けなくなった歌だったのです。
それでも私があすかと路上に行くと歌ってくれるんです。
そして、「今日ふたつ星を歌ったことは内緒にしておいてね…」
と2〜3回は聴かせてもらいました。
そんな思い出の曲「ふたつ星」をフォーラムで聴けたことは嬉しくて嬉しくて、
あの頃のことが走馬灯のように頭を駆け抜けていきました。

ちなみに路上であいちゃんと出逢うというのもすごく大変なことで、
告知してくれれば良いのですが、そうでないと路上探しホットラインをみんなで作り、
情報を共有しないとなかなか会えなかったんですよ。
そして、あいちゃんが路上を始めるきっかけになった
路上アーティストの話がスクリーンに流れます。
BGMは「3年後の都会で…」
このスクリーンに流れる手紙は、
涙なくしては見れない感動的な小説仕立てのStoryでした。

「3年後の都会(まち)で…」

を歌うあいちゃんを、今日この会場に来ている
元路上アーティストさんはどんな思い出あいちゃんの歌を聴いているんだろう?
人と人との出逢いが、また新たな人と人との出逢いの和をつなげてくれているのだな…
と感じずにはいられない話でした。

24/24アルバムの中から
「歯車」
「Color」

そしてアップな曲になってスタンディング。
無理矢理ジャンプの練習もさせられたりして
この日買ったペンライトがいよいよ登場
歌の最中に時々、会場を見回しました。
ペンライトが揺れているのがサイドのガラス?か何かに反射してとても奇麗
会場が一体になっているのが伝わってきます。

「見えない翼」
「博多純恋歌」
「福岡〜 The Rock'n Roll 〜」

タマゴちゃん(ソラン君)がスクリーンに出て来て振り付け指導。
長野で練習してきたので、年齢を忘れてオバサンも踊りました。

「ばんそーこ」

タオルブンブン振まわしました。
二の腕の肉じゅばんもブンブン振り回しました。

「Merry-go-round」
「イェ〜ス!」と叫びました。

「My Love」

そして、最後の曲。
「命をかけて歌ってくれたフォーラムライブも終わりです。
 みんなに私は歌うことで返すしか何もできない。ありがとうございます。
 24歳のBLUESを聴いてください。」

「Day by day」
カケラのオルゴールの流れる中、スクリーンにはあいちゃんの学校建設の映像が…。
カンボジアの映像は一緒に行ったから、余計に心に届きます。
あのチュランクポーの子供たちは今日も元気に学校に通っているだろうか?

「世界中の人々が幸せになりますように」
と言っていた16歳のちっぽけな娘は24歳になってもピュアな心のまま、
その志しを忘れていない。
その後ろにはたくさんの有名人やアーティストまで協力してくれてきている。
良かったね。
私があいちゃんが好きなのは、この優しさなんだな〜。

アンコール

「Simple Treasure」

ここでMC…。
あれっ? マイクトラブルが…。
あれっ? 誰かが立ち上がったよ。
歌いだした〜。
カケラだ! みんな立ち上がりだした!
みんな歌ってくれている。

歌はズレて行ってしまったみたいだけど、みんなが歌ってくれた。
カケラの大合唱がフォーラムの中に響き渡った。
私がお願いしたちっぽけな企画がこんなに沢山の人達が気持ちをひとつにしてくれて
【あいちゃんのために】協力してくれている。
あいちゃんもマイクトラブルの焦りの中で、
みんながカケラを歌ってくれていることに感動してくれている。
もう、書いていてもありがたくて、嬉しくて、今になってウルウルきちゃいます。
あの時は、反応が心配で感情移入できなかったので。

マイクトラブルだったと思っていたあいちゃんに1番で
「ありがとうございました」と止められてしまいましたけど、
フルコーラスで歌うチャンスはまたの機会にとあいちゃんと約束しています。
その時は皆さん、バンド演奏つきで一緒に大きな声で歌いましょうね。

友人の実話をもとにして作った新曲
「I Remember」を披露して1stアンコールは終わり。
友人の誰かが亡くなっちゃう歌なのかな? 
悲しいけど820に歌われるべき、とても良い歌でしたね。

そしてダブルアンコール

「…ありがとう」

あいちゃんが川島の両親に引き取られて、今日までの道のりを語たりました。
歌の途中で、声をつまらせてしまうところがあったけど、
なんとか最後まで今年も歌いきりました。
今回の涙は…。昔の涙とは少し違うと思う。
お母さんへ幸せの報告の涙だと思う。

歌ってこれた喜び。
歌って行く勇気をもらえた喜び。
ファンやスタッフに支えられている喜び。
あいちゃんよく頑張ってきたよね。
2002年お母さんを亡くしたばかりの頃は、
歌った後に立ち上がれないくらい哀しみの中にいたのに。
5000人の人があいちゃんの歌と歩いて来た道…に感動してくれていたよ。
歌ってきて良かったね。
これからも世界中の人々が平和になれるように歌い続けていくんだよね。
これからも応援していきます。
素敵な夏をどうもありがとう
(2010.09.21掲載)

・レポートその2(BLUESさん)

夏が来れば、想い出す。
川嶋あいというアーティストに出逢ってからの、この年月を。
…そして、今年も暑い熱いこの日がやって来た。8月20日。

今年は場所を渋谷公会堂から有楽町の東京国際フォーラムに移しての、
しかもツアーのファイナルとも切り離された『8月20日』だ。
私は10年くらい前にジェフ・ベックを観に行ったのが初めてですかね。
しかし渋谷公会堂が借りられなかった?にしても、
座席の数から言っても渋谷公会堂の2084に対して、
国際フォーラム・ホールAは5017もあり、数字だけ見ても渋谷公会堂の倍以上(^^;)
「…空席が出るんじゃないかなー…」と、漠然とした(余計な)不安もありつつも、
「あんなデカイとこで歌うのか、やりがいあるね」
とも思っている自分がいた。

今回は、ファンから川嶋さんへ、何か「サプライズをプレゼントしよう」
という企画が持ち上がり(自分はかかわってないので全然流れは知らない・笑)、
Centuryだけでなく、団体の垣根をとっぱらった有志の方々の間で準備をしてきたらしい。
開演前、会場の外・中で「8月20日ならでは」な再会をたくさんしている中で、
企画の主旨説明と「カケラ」の歌詞を印刷(ママさんが手配したそうだ)したチラシを、
Centuryのひろともさんやハチロクさんをはじめ、たくさんの有志で集まった方々が
入場する方々に一生懸命配っていた。
それを見ながら「みなさん、なにも出来ずにごめんなさい。ありがとうございます」と
ココロの中でお辞儀してた。。。

ここ何年かCenturyという団体の運営にいる自分になんか疑問を感じていたのだが、
「…やっぱ、いてもいなくてもおんなじだなー、オレ…」
と強く感じた瞬間でもあった。

まぁCenturyのTシャツ着てるのに「誰だろう、この人?」って人もいっぱいいた反面(笑)、
ママさんのご紹介で、
「浦和レッズも好きだけど川嶋さんも大好きで応援してる」方ともご挨拶したり、
何年ぶりかで会う、ななほちゃんや、運営手伝ってくれてたプニプニさんと再会したり、
8月20日という日は… やっぱり特別な1日であることには違いない。

開演ギリギリで、しろひげさんとひろゆき氏と入場。
中に入ってみると、やっぱ上も高いし、横も広い。
「渋公、スッポリ入るやんね(^^;)」と言いつつ、二人と別れ、自分の席へ。
1階21列。真ん中の通路のところだった。
となりは我がCenturyのラジオマニア、ベーコンさん。
その一人向こうに、ひろとも父さん☆
何席か後ろを見ると、これまた久しぶりに顔を見たミーさんが手を振っていた。
やっぱ8月20日だなぁ(笑)

ギリギリで入場したのに、
前の方にはあいちゃんのお母さん・お父さんの遺影に手を合わせる人たちが。。。
自分も去年までは必ず挨拶をさせていただいていたが、開演間際ということと、
最近は、あんまり人だかりが出来るのもどうか? と思うようになって来てたので、
失礼させてもらった。
…お母さん、申し訳ありません。

そんな自分の中の葛藤を尻目に19:07、場内のアカリが落ちた。。。
今年も『ガラス』で幕を開けるのだろうか。。。
と思っていたら『天メロ』のメロディーのオルゴールに乗って、
2003年の渋公のごとくあいちゃんの子供のころの写真がスライドされ、
白い文字で独白が流れていく…
ずっるいなぁ(^^;) こんな演出されたらロートルはみんな泣くって(笑)
約4分後。。。白いブラウス?(目が悪くなってきたのでよく見えず・^^;)と
赤いチェックのスカート?
それに膝まであるブーツというイデタチのあいちゃんがラジカセを持って登場。
そのラジカセのスイッチを入れると。。。
『オリビアを聴きながら』のカラオケが流れ、静かにあいちゃんが歌い出す…。

これは。。。 8年前の再現なのか。。。

ちょっとだけ歌って、また引っ込み、再び、スライドと独白が。
今度のオルゴールは『時雨』。
そんな中で今度は台車を押して再びあいちゃん登場。
自分が知り合った頃のように、キーボードとマイクのこだわりセッティング(笑)
さらに当時のようにキーボードの前に「川嶋あい」の手書きの看板を。
あれが8年前のモノだったらもっと笑ったんだけど、さすがに現存してないか(^^;)

客席から見てステージの右にセットされたキーボードに
腰をおろしたあいちゃんが歌い出したのは
『ガラスの中の私』の、アカペラ。。。ワンフレーズを歌うと、
そのままキーボードを弾き出し、
曲は路上時代の「代名詞」『天使たちのメロディー』へ。
うぉーこのシチュエーションで、『天メロ』か!
ダメだ、2002年の「暑い夏」が甦る。泣けてくる。
しかも、歌詞も『この場所から…』に入ってるデモVerではないか。
あいちゃんのこだわりを見た気がした。
もっとも、当時は弾き語りもよーくつっかえていた(^^;)
歌詞がとんじゃって、苦笑いしながら歌ってたこともあった。
でもそれも8年前のこと。
今は国際フォーラムを埋められる「アーティスト」なんだよね。

そんなことを半泣きしながら思っていたら、ハジケルようなイントロ。
『飛べない鳥』
ちょっと離れたところのひろともさんが喜んでいるのが空気でわかる(笑)
少し前の列に座っているNGCさんも、きっとこの流れに泣いているだろう(^^)
誰も客がいない路上で、Nさんはあいちゃんにこの曲を歌ってもらったことがあるんだから。
…しかし、この流れ、実に懐かしい。
『天メロ』を軸にして、他の2曲を気分で入れ替えて
3曲を1セットにしていた路上時代のまんまだ。
そう思っていたら、3曲目は『12個の季節』だった。
わぁおー(笑) こりゃ完璧に路上時代の再現だ。
「もしかして、歌詞も『明日を信じて…』に入ってる
 『twelve seasons』の方で歌っちゃう?」
などという際限ない妄想も一瞬したけど、さすがにそれはなかった(笑)
しっかしまぁ、これを8年、7年前、路上で歌ってたのか。
とんでもないメロディー・メイカーが路上にいたわけですなぁ。。。
懐かしい曲を続けて弾き語りしたことで緊張もほぐれてきたのだろうか、
実に声が良く出ている。
ホールのデカさに負けないくらいに。
「マイクを使っているから当り前じゃん」という人もいるけど(笑)、
そういうことぢゃぁないんだよね。
特に川嶋あいの「声」は、絶好調のとき、その声の存在感で時として
「声に包まれている」という錯覚をさせられるし、
渋谷の雑踏の中でも彼女の声はちゃんと消されずにハチ公前で響いていた。
今日は… 調子がいいようで、ちょっと安心した。

歌い終わって、初めてMC。
「ここで歌えていることが、なによりの宝もの」
そうこの7年を振り返り、またスライドと独白。。。

「2003年10月。ひとつの扉が開かれた…(ん?2003年10月になんかあったっけ?)
 私のはじまりだったのかもしれない…」

突然、ステージが明るくなり、KAWASHIMA BANDを従えて、赤いベレー帽に、
ピンクのワンピースの川嶋あい登場!
おお、かわいい☆(^^)
しかも楽曲は『明日への扉』ではないか!

あれ?『明日への扉』が覆面ユニット【I WiSH】の楽曲としてテレビから流れたのは
2002年の10月ぢゃぁ…???(^^;)

それにしても、『あいのり』を見てなかった私は会長に聞くまで、
『旅立ちの日に…』がアレンジされて生まれ変わってテレビから流れてる、
なんて夢にも思わなかったね(笑)
当時の公式BBSに「早く気が付いてください!」ってあいちゃんに書かれていたっけ。
I WiSHには関心がなかったけれど、さすがにこの楽曲にまつわる思い出はそれなりにある。
だから、初めて『明日への扉』で涙が出た。
タブン、8年経って、ようやく「懐かしい」と思えるようになったのだと思う。

ステージではあいちゃんのMCが続いていた。
「(路上に立ってから)8回目の夏。。。7周年の『8月20日』です。
わたし、口ベタなので、想いのすべてを歌にして届けます」
そして。。。
「路上時代に歌っていた曲を聴いてください」

そんなMCに引っ張られて鳴ったイントロ。
『ふたつ星』
こうI WiSHのシングルを並べて歌うとも思っていなかったので、
一緒に口ずさんでいたのに、一瞬タイトルが出てこなかったくらいだったが…(^^;)
そう、あの頃はこれを路上で弾き語りしてたんだよね。ちゃんと間奏も自分で弾いてた。
…2005年9月の恵比寿ギルティーで聴いて以来か…実に5年ぶり。
でもあの時はあいちゃんの弾き語りだったし、
今日のようにストリングスチーム付きの
素晴らしいアレンジのバンドアンサンブルではなかったけどね。
ギター・ながじぃのアコギのソロが渋くてよいね〜。
広いステージを生かしたライティングも美しい。楽曲に合っていた。

「路上時代に歌っていた」とあいちゃんは言ったけど、
路上時代でさえも、この曲を聞けるのはそうとう運が良くなければ聞けなかった。
I WiSHの2ndに決まってからは路上で歌うのを封印したからだが、
その前からあいちゃんの気分次第でしか聞けなかった「名曲」だった。
だから、終演後、路上を一緒に観てた(当時は高校生だった)こんちゃんが
「『ふたつ星』キターーーーー!!!!すよ!!!!」
と大喜びしてたけど、わかるなぁ(笑)
もう一度書くけどね。しつこいけどね。
「こんな曲を16歳で書いて、路上で歌ってたんだぜ、あんた!
 すげぇんだよ、このコ!!」
と言いたいのです(笑)

…ここまで観てきて、「ああ『My Story』の再現なのか」と(気づくのが遅い・笑)。
路上で売っていた『この場所から…』に記された、
自分自身が進む道を決心した『My Story』の再現。
それは回想ではなく、そのまま、初めて川嶋あいを観る人への、
「自己紹介」になっていたわけですな。
それにしても、ステージ後ろに、歌っているあいちゃんの顔が大きく映し出される
モニタービジョンがあるのだが(会場が大きいから、ありがたい)、
『明日への扉』『ふたつ星』を歌っているときの顔が実にすがすがしかった。
こういうカタチでI WiSHの楽曲と向き合えたのが嬉しかったのか?
それとも楽曲の版権がクリアーになってやっと歌えて嬉しかったのか?
(すごくいやらしい目線ですな。。。^^;)
いずれにしても、お母さんが命とひきかえにくれた
『明日への扉・オリコン1位』を考えると、
今日、この日=8月20日に歌えて良かったんじゃないか。
路上から見ていたイチファンとしてはそう思ったのですね。

2曲歌って
「『あいのり』復活の話」
「アニメ映画『八月シンフォニー』再上映の話」などなどを語り、
「初めて今日川嶋あいを観る人〜」「いつも観てるよの人」と客席に問いかけ。
私のところでは半々くらいに感じました(笑)

「この7年の間にI WISHをやったりして、それは楽しかったり、むずかしかったり、
 とまどいの時間だったりしましたが、勉強にもなったし、
 ようやく向き合えるようになった」
みたいな主旨のことをあいちゃんが語る。
そうなのか。やっぱり、吹っ切れたんだね。で。
「I WiSHの中でファンの方に人気のある曲をメドレーにしてみました!」
のコールで『I WISH』メドレーへ。
でも、最初の曲からしてタイトルが出てこないんだよねー(^^;)
それだけ自分はI WiSHを聴いていないってことなんだな、と。。。
まぁiPodに川嶋あいは135曲も入ってるけど、I WiSHは「入れてすらない」からなぁ(汗)
『December〜サマーブリーズにのって〜クラスメイト以上〜キミと僕〜風になれっ!』
タブン、これで合ってると思うんだけど、全然自信がないな(笑)
終演後、SMさんに聞いたところによると、
『December』はハチロクさんが「聞きたい聞きたい」と言ってたら、
吉永社長が「キミのリクエストに応えたよ」と言って颯爽と去って行ったらしい(笑)
さっすがぁ、カンボジアに行った「顔見知り」は強いですなぁー。

メドレーが終わって、あいちゃんはまたひっこみ、今度は独白のみ。

「あるアーティストの曲に『3年後の都会で…』という曲がある。
 それって、オレのことじゃないかと思うんだよね…」

こんなブログ風の文章が流れる。。。
挫折したこと。貧乏のどん底で倒れたこと。
納得のいくまで歌ったけど芽が出なかったので歌うのをやめたこと。
「歌うのに許可っているんですか?」と話しかけてきた女の子がいたこと。
しばらくして、その女の子がハチ公前で歌っているのを観た事。
その子はどんどん有名になって行ったけど、
一度もコンサートは観たことがないということ。
結婚して子供が出来て、ようやくコンサートに行ってみようという気になったこと。

「…これは、そのご本人が書いたもの?
 それともスタッフが『3年後』を歌うにあたって用意した演出のもの?」
そう思いながら7年前、渋谷公会堂で
「わたしを路上に立たせてくれたヒトのことを想って書いた曲」として披露された
「隠れた名曲」を味わった。。。
月日の流れ、というものは… 人も優しくするのだろうか。

歌い終わったあいちゃんの後ろ。。。テロップがモニタに出る。

「その彼は、今日、この会場に来てくれています」

…そうなんだ。では、さっき流れた独白は、ご本人のものだったんだ。
…なんか、嬉しいよね。音楽が進む道のきっかけをつくって、ヒトの人生を変えて。
3年後、いや5年の月日が過ぎて、…ならぬ7年後にそういう「再会」があるなんて。。。
音楽って、やっぱり素晴らしいモノですな。

「出会いが人を変えて、出会えば別れも。。。」
そんなMCの後に披露されたのはツアーでもキーボードの弾き語りで歌っていた
『歯車』
今年は5年ぶりとかでツアーの長野へ行ったけれど、
コウヘイくんがバンドにいなかったので、
あいちゃん自身の弾き語り、
およびバンドメンバーとしてのキーボードとしてがんばってて、
それがすごく良かったと思っている。
まぁツアーの時と今日はバンドの編成が違うので(笑)、
そうとうドラマチックなアレンジでこれまた良かったけどね。

今度のアルバム『24/24』は、
個人的に『サンキュー!』を聴いたときの感触に近いモノがあって、
アルバムのタイトルそのまま「24歳の川嶋あい、詰め合わせ」って感じがしている。

「決め付けの『価値観』はヘンじゃないですか?」
というMCに引っ張られて次に歌う『Color』って曲もすごく好き。
(この日は歌われなかったけど、アルバムの『ハコブネ』『WHITE』、
そして『Color』って流れがお気に入り・笑)
『24/24』は、まんべんなく聴きやすい、でも主張のあるいい曲が揃っていて、
どれもライブで演ってもいい感じだと、ツアーで思ったのですね。
そのツアーで弾き語りが鍛えられたのか(笑)、実に堂に入ってる。

そんなことを考えながらメモ取ってたら、ストリングスの皆さんの紹介。
引き続いて「そろそろ暴れてもいいですか?(笑)」って(^^)
「じゃないとバラード100曲くらい歌っちゃいますよー」ハハハ
「ながじぃさんが会場をアッタメテくれますから!」
でた(笑) あいちゃんの「ながじぃ無茶ぶりコーナー」
ツアーでもやってたなぁ、この噛み合わないコンビ(笑)
「(ながじぃは)あたしを名前で呼んでくれないんですよね。
 5年とか付き合ってるのにー」とか
「ここしか盛り上がるところはないですよ!」とか(笑)
「スタンド・アップ!!」のコールで、客席総立ち。。。
しちゃったので、前が見えないから、自分も立った(笑)

「野球を見てたら、日ハムの『稲葉ジャンプ(プロ野球・日本ハムファイターズの
 ファンが、得点圏に走者を置いた状態で稲葉篤紀選手の打席を迎えると、
 ファンファーレに合わせて一斉にファンが飛び跳ねる)』に感動しました! 
 なので、私もやってみようと思います!
 私が飛んだらみなさんも飛んでください!! 『川嶋ジャンプ』です!」

「川嶋ジャンケン」とか、あいちゃんはこーゆーの好きだねぇ(^^;)

煽るだけ煽って『見えない翼』に突入!
会場がボルテージ上がって行く中、例によって冷静なわたくし(笑)
何気なく振り返ってみたら、ツアーグッズのペンライト?が綺麗に揺れてるのね。
これをステージから見たら、ウットリするような光景なんだろうな(^^)
そのペンライトが、会場の両側にある調整室?のガラスに仄かに反射して、
…なんかこう、ちょっとした「精霊流し」みたいだった。

会場はブレイクを挟んでサビの部分を
「世界で一番あたたかいんだ フォーラムのあなたが好き」
ってあいちゃんが歌詞を換えた煽りでヒートアップしてんのにね(笑)
逆に「みなさんも私に返してね〜!」 むむ …なにを?(^^;)
「世界で一番かわいらしくて美しい川嶋が好き
 これがイチバン多かったのでこれで行きましょう!」
ああ、そういうことね(笑)
…最初っからそれで歌わせようと思ってたくせに〜(^^)

そんな会場への無茶振りの『見えない翼』のあとを受けるのは、
『24/24』の中でも若干異彩を放つ、
博多弁をスピーディなリズムに乗せて歌う「ラブソング」、
『博多純恋歌』
『川嶋ジャンプ』であいちゃんが飛ぶので、
会場も一斉に飛ぶわけで、これがまた会場が揺れるのよ(^^;)
5000人近い人間が、一斉に飛ぶってのはすごいねぇ(笑)
あたしは曲をじっくり聴きたかったんだけどね。

そのノリのまま、ベースの人が前に出てきて、
ファズ? かけた歪んだベースをべきばき☆
そして『フォーラム〜The Rock'n Roll〜』へ。
なんか間奏のときあいちゃんが中途半端にギターを抱えて、
なのに、せっかく抱えたのにすぐおろしちゃったのを観てて、一人で爆笑(^^)

「ぱん☆」の音と共に、銀のテープがステージから発射!!
…ん? これ前にも同じ光景をみたな。。。
このときは思い出せなかったけど、LIVEMANIAを調べたら
2008年の渋公で『My Love』の時に同じ演出があったんだ(笑)
ああ、そういえばその時に、かぶってたキャップに巻きつけたその銀のテープ、
今でも部屋の洗濯ロープに巻きつけてあるなぁ(捨てない奴)。
あいちゃんはステージ後方の階段をかけあがり、シェイク☆シェイク

曲が終わって、階段を下りてくると、後ろのモニタになんかコメみたいなキャラが…
あ、失礼、あれはあいちゃんが書いた絵本『Simple Treasure』の主人公なんだね(笑)
「ソラン」くん、とおっしゃるのですか、初めて知りました(^^;)
そのソランくんがですね、振り付けを指導してくれるわけですよ。
「ケツふれ! ケツ!」
ってね(大笑)

その振り付けは、
『24/24』収録の『ばんそーこ』のイントロに合わせてみんなで踊るためのもの。
なんかかつての『暑中お見舞い申し上げます』みたいだね(笑)
個人的には、「ロックンロール」とネームが付いている『福岡〜The Rock'n Roll〜』よりも、
この曲の方が「ロックンロール」だと思っているのですよね。
だってリズムが素直で聴いてて気持ちいいんだもん(笑)

さて、お次は「タオル出して〜!」のコールで
みなさんツアーのタオル・マフラーを出して
回す回すの『Merry-go-round』。
あたしは川嶋さんのグッズ買わないので(笑)、
長野ではその日ワールドカップのオランダvs日本戦があることもあって
日本代表のバンダナ回してたけどね(もはやファンでない・汗)。
どーですか、Centuryのタオル・マフラーでも作りますか?(^^)

しかし、ツアーとアレンジが変わったのか(1回しか観てないので比べらんない・笑)、
ベースがぶんぶん言っててカッコいいね、このアレンジ。
なんかこう。。。効果的にチョッパーとか入れて欲しかったり(^^)
そういうさりげないアレンジの「派手化」が好きなんだよねー(笑)

7年前、渋公で『未来への道』を歌う時、
「数少ない私のノレる曲」とか言ってたけど、
今こんなに派手な曲あるよね。
時の流れって。。。ううむ、私も40半ばになるわけですな(汗)

さて、その「乗れる曲」の代名詞でしょうか、アンコール前最後の大騒ぎですか
『My Love』へ。
イントロでまた『川嶋ジャンプ』(笑)
すげー 会場が揺れるよー
私はこの曲、そんなに好みではないので、例によって冷静に後ろを振り返ってみる。。。
例のペンライトが揺れて、それはキレイ☆
今日は『明日への扉』と『My Love』と『あいのり歌』が2曲聴けて、
あいのりが好きな人にはいいプレゼントでしたね。

「こんな大きな舞台に立たせてもらって…
 不安で足がガクガクで…
 みなさんからはもらってばっかりで何もお返しできていません…」

7年前もおんなじようなこと言ってたけど、そんなことないんだよ。
あなたがいたから、みんなここにいるんだから。

「24歳の、ブルースを書いてみました。歌詞をじっくり聴いてください…」

そういうMCで歌われたのは『Day by day』。
このヘンの流れは、ツアーと同じ構成か。。。
しかし、あいちゃんはいろんなところで「24歳のブルース」だと言っているらしいですね。
「bさんがLIVEMANIAに『ブルースシンガーではなくなった』とか書くから(怒)」
といろんな人に怒られて、少々責任を感じておりますです(汗)
まぁ言い訳はすまい。。。
私が昔、路上で『祈り』とかを歌ってるのを観て、
「このコは『ブルースシンガー』だ……」って勝手に思ってただけのことなんで。

そんなわけで、この日の『Day by day』はちょっと感慨深く聴いたですね。
かつての『この道ふらふら』に通じるニオイを持ったいい曲だと思いますよ。
しばらく、アンコール前はこの曲でいいんじゃないかな。。。

この曲が終わって、バンドのメンバー紹介。
客席から観てあいちゃんの左側にストリングスのおねえさん4人、
その後ろにパーカッション、キーボード、
あいちゃんを挟んで右にベースとギター、そしてドラム。
やっぱコウヘイくんがキーボードにいると、なんかサウンドが締まった感じ。
でも、自分もギター弾きのはしくれだから、ながじぃがアレンジした曲も好きですね。
とくに『24/24』の中の曲『Color』『博多純恋歌』なんかは大好きですね。

21:07、以上16曲であいちゃんはメンバーと共に一度ステージから消えた。
オルゴールの『カケラ』のメロディーの流れる中、また、モニターに映像と独白が…
今度はあいちゃんのボランティア活動の画像・映像である。
カンボジアのあとも、学校づくりは続いていたことを報告する画像…
SPEEDの今井絵里子さんや、WATAMIの社長さんがくれた言葉…

そして、『カケラ』のイントロが流れると場内から静かに拍手が起こった。
しかし、歌われたのは英語詩による『Simple Treasure』。
もちろん、日本語で歌われる『カケラ』は聴くモノに言葉の重みを感じさせる、
素晴らしい「ブルース」であると思う。
しかし、この『Simple Treasure』が英語で歌われることで、
世界でも聴かれる楽曲になればいいな、とも思う。
カンボジアや、ブルキナファソの、学校で笑う子供たちの笑顔が美しい。
みんなが幸せになれたら、いいよね。

そして。。。『Simple Treasure』を歌い終わったあいちゃんがMCに入ると、
急にマイクがオフになり…
あいちゃんは急なことでマイクを叩いたり、
ながじぃやコウヘイくんの方を見て困惑している。

そこに、イチバン前の人たちが立ち上がり、大きな声で『カケラ』を合唱し始めた。
そう、入場の時に、有志の方々が配っていたアレだ。
歌の最後の方、1階と2階でリズムがズレてしまったが、大きな会場だけに、仕方ない。
でも、概ね成功したのではなかろうか。
まぁ『カケラ』という曲は難しい曲だから、
サビだけとかの方が良かったのかもしれないし、
例えば『12個』とかの方がもっと一体感が持てたのかもしれない。
でも。。。今は『カケラ』が川嶋あいを象徴する楽曲であることは間違いない。

遠くてよくわからなかったが、
あいちゃんは泣いてたのか?
喜んでくれていたのか?

「…みなさん、ありがとう」

声をつまらせて、そう言った(と思う)。
企画し、運営し、実行したみなさん。ありがとう。
そして、良かったですね。ほんとに。

「…新曲を歌ってもいいですか(笑)
 これはジョー・サンプル(「アメリカ・ヒューストン出身の
 ジャズ・フュージョン界で活躍するピアニスト。
 リリカルで透明感のあるピアノで、時折ファンキーな音色を見せるのが特徴である。」
 御年71歳だそうです・ウィキペディアより引用させていただきました)
 に手がけてもらった曲です。『I Remember』」
こういうカタチで「新曲」を聴くのは、なんかとても得した気分だ(笑)
なんかどんな曲だったか、いまいち思い出せないけど(^^;)
まぁCDとして届けられる日を待ちましょうか。

さて。。。
今日は8月20日なのだ。これで終わりではない。
二度目のアンコールに短いインターバルであいちゃんは、いつものように
コウヘイくんだけを伴ってステージに戻ってきた。
MCで語られたことは、自身の24年。
そして、お母さんのこと。
毎年この日のLIVEMANIAを書いてはいるが、やはりここは書けない。
周知の事実であることももちろんだが、
才能がないのであいちゃんの気持ちを文章で表現できないのだ。
それに、書くこと自体、失礼だと思うんだよね…。

この日のラスト・ナンバー19曲目、『…ありがとう...』

今年のお母さんとの対話は…、
…この広い国際フォーラムで、ちゃんと「ありがとう」は伝わったのかな…
聴いているこちらは黙って聴くだけだけどね…。
最後は涙でよくあいちゃんが見えないんだ。
毎年ね…

21:43、いつものようにステージから三方に向かって深いお辞儀。
約2時間半の、2010年の8月20日は、幕を閉じた。。。

今年も。
いや、この何年かを集約したかのような、素晴らしいステージだった。
そう、思う。


終演後、涙を拭きながらロビーに出てたら、高校生の諸君が募金を募っていた。
ポストカードはすでに「売り切れ」だと聞いたので、
彼らの募金箱に少しばかりのジャラ銭を入れた。
「がんばってね」と。

その後、かあみんさんたちに
「bさんにとっての川嶋あいのブルースとは?」と意地の悪い質問を受けた…(笑)
「私にとっての川嶋ブルースは『ガラスの中の私』であり、『祈り』であり、
 …まぁ路上で歌ってたのは、ほとんど私にとってブルースですね。
 最近は『カケラ』だけど」と答えた。」
でも、…真の意味での川嶋あいの『BLUES』とは、
この『…ありがとう...』ではないかと思っている。
そもそも川嶋あいの楽曲に、「魂」を感じてファンになったのだから、
位置づけなんてあまり意味がないものなんだと思うんだけど。
人間なんだから、多少の「好き・嫌い」だってあると思うし、
好きな曲が違っていたり、好みだって違うこともあると思うんだよね。
楽曲に対するイメージも人それぞれ感じ方が違うだろうし。
だから、【アーティスト・川嶋あい】が好きならそれでいいじゃない(笑)

冒頭でも書いたけど、
今年の8月20日はツアーのファイナルとかいう位置づけでもなく、
「8月20日」という特別な日の、特別なライブですごくよかった。
それは、2003年の渋谷公会堂公演と同じだと思った。
ツアーはツアーでいい。
でも8月20日は、8月20日で、今年のように別にやってもらうのがいいと思う。
ツアーを絡めると、どうしてもニューアルバムの曲が中心になるから、
今年の前半のような『My Storyの再現』みたいな構成はなかなか出来ないだろうし…。

この日、ステージで川嶋あいは
「命をかけて歌います」と言った。。。

2003年の渋谷公会堂公演の前、路上で
「渋公が成功したら、死んでもいい。それくらいの気持ちでやります」
そう言っていたが、それ以上のキモチで挑んだんだと思う。
有言実行の路上の16歳は、8年経って、ステージに命をかけるアーティストになった。
音楽で命を救う人になった。

だけど…、あいちゃん自身の悲しみは決して消えることはないだろう。
自分の音楽について、悩むこともたくさんあるだろうと思う。
でもそんな時、この日、
『カケラ』を合唱した人たちのことを思い出してくれると嬉しいですね。

まぁ、私自身はいてもいなくても同じだけど(笑)

でわ、来年まで、さようなら。
(2010.08.29掲載)

・レポートその1(たっちゃんさん)

2010年8月20日

今日は川嶋あいちゃんにとって1年で一番大切な日。
そして毎年恒例になっているワンマンライブ。

例年は渋谷公会堂で行われていたが、今年は初心にかえって
チャレンジをしたいということなのか、より大きな会場に。

東京国際フォーラムホールA

なんと5000人入る、渋公の約2倍の大きなホールだ。
入場して周りを見渡した。
天井が高い。なにか身長が1/2の小人になってしまったようだ。
でも、事前の予想を覆して殆どの客席が埋まっている。
これは嬉しい。

そんな事をしているうちにライブが始まった。

あいちゃんはラジカセを持って登場。
今までになかった始まりだ。
そして唄う歌は「オリビアを聴きながら」
そう、初めて四谷駅前で路上ライブを行った、
誰もいなかった路上の再現だ。

歌い終わるとスライドが流れだす。
そうか。これは初めて路上に立った頃からのストーリー。

しばらくすると今度はキーボードだけが置いてあるところに
台車を押しながら現れたあいちゃん。
CDを並べて、看板を出す。
一瞬、「ガラスの中の私」のサビを唄ったあとで
「天使たちのメロディー」
そして、「飛べない鳥」「12個の季節」と路上時代の曲を
唄ってくれました。

そしてまた続くスライド。

2002年10月、全ての始まりの曲として紹介されたのは
あの曲。
「明日への扉」

確かに、自分にとっても始まりの曲。
今こうやってここにいるのも、
あいちゃん以外にいろいろなライブに行くようになったのも、
今こうして一緒に聞いているかけがえのない友人たちと出会ったのも

全てはこの曲から始まった。

周知の通り、この歌はもともと「旅立ちの日に…」を元に作られた曲です。
でも、このタイトルがいま、とても意味を持ってきていると思います。
あいちゃんは本当にこの曲で「明日への扉」を開いたんだなと。

こうやってこの曲で8月20日の公演を迎えることができるようになったのも
彼女が色々なことを、少しづつ受け入れて、消化していってるんだなと
感じました。

そのあとには「ふたつ星」
これも路上時代にたまに歌っていたものの、
I WiSHの曲として発売されたためになかなか歌われることがなかった曲です。
ストリングスの音色が非常に似合っていました。

続けて、I WiSHのメドレーも。
何かI WiSHのaiであったことを隠していた時代があったことを
完全に振り切るような今日のセットリスト。

前出の2曲はともかく、I WiSHとしてはそんなに熱中して聴いていたわけでは
ないのですが、何かこれでまた気持ちがひとつステップを上がったような
そのことに感動していました。

この時点で思いました。
「今年の8月20日は本当に全てを賭けて臨んだんだな」
MCでも「命をかけて歌います」と言っていましたが、
本当にそれが見えてくるようなライブでした。

ここ数年の8月20日のライブが悪かったわけでは決してないけれど
挑戦のライブではなくて、毎年のツアーを経て、ツアーの集大成として
彼女の成長を見守るメモリアルライブになっていたような気がするのは確か。

今年のこのライブは、
本当にいま自分の総てをかけるとしたらどうなるか?
と、いうことを考えて創り上げたんじゃないのかなと思わせてくれました。

メドレーが終わったあとは、少し回想。
あいちゃんが路上で唄うことを決意するきっかけとなった人の
ストーリーと、それが歌になった「3年後の都会(まち)で」
その時ライブをしていた人は、音楽の道は諦め、地元で幸せに
暮らしているのですが、今日この会場に来ているというテロップが
流れました。
彼はどんな気持ちでこの曲を、このフォーラムで聴いているのでしょう。
ふと、そんな事を思いながら懐かしいこのメロディーを聴いていました。

次はもう少し進んで現在。
今年リリースされたアルバムから弾き語りで2曲
「歯車」と「Color」を。
ともに今回のアルバムの中で好きな曲ですね。
こうやっていまの自分までやってきたんだという気持ちに溢れた演奏でした。

そしてこの後は盛り上がるステージを!
昔のライブで、「私盛り上がる曲があまりないので・・・」とか言っていた日が
思い返されます(笑)
あいちゃんの持ち味はバラードにあると個人的には思うのですが
どうしてもそれだけでは名曲揃いでも単調になりがちなところを、こうやって
みんなで盛り上がる唄が何曲も揃ってきたのも、この7年歩いてきた
道のりなんだなぁって感じました。

で。自分も結構盛り上がりました。
特に「川嶋ジャンプ」(笑)
いや、歌のタイトルじゃなくてあいちゃんがジャンプしたら
みんなで合わせてジャンプするってやつなんですけどね。
あの国際フォーラムがマヂで揺れてました。

曲は順不同で「ばんそーこ」「博多巡恋歌」「見えない翼」
「福岡〜The Rock'n Roll〜」
(フォーラム〜The Rock'n・・・って歌ってましたね(笑))
「Merry-go-round」「My Love」あたりかな。

・・・My Loveの「YES!」であんなに叫んだのは初めてかも(爆)

本編最後は「Day by day」
24歳の「BLUES」を歌ったというこの曲。
色んな意味であいちゃんとの関わりを感じさせる曲です。

アンコールの拍手も起こるか起こらないかのうちに
また流れだすスライド。
今度は世界の恵まれない子供たちについて。
あいちゃんが思ったこと、そしてしてきたこと
作ってきた学校。そして子供たち。
カンボジアツアーでの思い出が蘇りました。

そしてアンコール1曲目で唄うのは
「Simple Treasure」

「カケラ」の英語版に当たるこの曲。
この歌が英語になることによって、もっと多くの人に知られ
もっと多くの人達がこの気持を共有してもらえることを
切に願います。

スライドの中で、左右に日本と子供たちの母国の
映像が流れました。こんなにも色々と違うこの環境のなかで
彼ら、彼女らは育っていることを痛感しました。

そして、曲が終わってMCに入るところでハプニング。
マイクの音声が聞こえなくなりました。
あれ?どうしよう?としているところに、前の方で立ち上がって
歌いだす声。
「ごめんね ありがとう さよなら〜♪」
そしてそれに合わせて周りの観客席から次々と声が上がります。
最後には5000人の大合唱。
そう。これはあいちゃんに感謝の気持ちを込めて歌のプレゼントを
しようというサプライズ企画だったのです。

歌い終わったあとで再び話しだすあいちゃんですが、
うまく言葉になりません。
でも、それが気持ちとして伝わった証拠なのかもしれません。

その次には、新曲の「I remember」を。
今回の、「川嶋あいの歴史」をなぞってきたこのライブで
アンコールの最後を締めるのが新曲というのも
最初のオリビアから通して素晴らしい流れになっていると思いました。

ありがとうという感謝の気持ちを込めた、いい曲でしたね。
お母さんへの気持ちも含まれているようでいて、「…ありがとう...」より
普遍的な気持ちを込めたような歌に見えました。
また聴くのが楽しみです。

一回退場したあとで、再びアンコール。
8月20日ならではの曲を歌いに、あいちゃんはステージに帰ってきました。

そして、「長くなりますが…」と前置きして、今回のライブの
スタートである四谷の路上前の、あ母さんとの思い出を語りはじめました。

そして本当の最後の曲「…ありがとう...」

どれだけ時間が経っても、どれだけ暖かい周りの人たちに囲まれていても
この瞬間だけは全ての気持ちをお母さんに向けて唄う。
歌詞で一番寂しさを想い出させるところで声をつまらせるあいちゃんの
歌声を聴きながらどうしても涙が滲んできてしまいました。

今年のライブは、今まで聴いた中でも最高に近いライブだったんじゃないかと
思いました。
自分としても、最初の8月20日は聴けていません。
その後に初めてこの日のライブを聴いた時に感じて以来くらいの
気持ちを感じました。

この大きなステージで、初めて川嶋あいを聴いてくれた人たちにも
少しでもあいちゃんの歌に関心を持って、彼女の気持ちが伝わってくれたら
いいなと思いました。

おそらく最初の渋公の次くらいに不安と緊張を持って臨んだんじゃないかなと
思う今日のステージ。

でも最高のステージでした。

あいちゃん、本当にありがとう。
(2010.08.29掲載)!