2009年8月20日 Ai Kawashima Concert Tour 2009
What’s your Simple Treasure? SPECIAL
@渋谷C.C.Lemonホール(東京)

・演奏曲目

ガラスの心
lover
リマインダー
Escape
Again
大丈夫だよ
Revolution
見えない翼
Power of smile
10 青い鳥
11 ドアクロール
12
13 天使たちのメロディー
14 やわらかな日差し
15 オネスティ
16 明日への扉(I WiSHカバー)
17 My Love
18 Merry-go-round
19 もっと!
20 この道ふらふら
21 カケラ
22 12個の季節〜4度目の春〜
23 「…ありがとう...」

・レポート(BLUESさん)

8月20日。今年も、この日がやってきた。
2003年のあの日から、数えて7回目の夏―。

さすがに、7回目ともなると、
気持ちの部分では特別な高揚感はさすがにない。
しかし…。
「夏休みを1日使う」
という意味では、「特別な日」なのは
川嶋あいと知り合った2002年の夏から変わらない。
その場所が「恵比寿ギルティ」から「渋谷公会堂」に変わろうとも。

毎年恒例のCenturyからスタッフ氏への差し入れ搬入も、
今年は運営新加入のhiroさんやメーテルさんにやっていただたので、
自分は病院に行った。
ただレントゲン撮っただけなんだけど(笑)
市がタダで「40歳以上の方は、ちゃんと検査を受けましょう」と(笑)
2003年、私は30代半ばだったんだが…(^^;)
そんだけの年月が流れているということですな(汗)

夕方渋谷公会堂へ赴くまでは、誰にも会いたくなかったので一人で過ごした。
渋公に着くと、妙に小腹が減ったのでコンビニへ向かったのだが、
その途中静岡から上京の隼くんとすれ違う。
「コンビニ、めっちゃ混んでますよ」
というのでヤメテ、一緒に渋公に戻った。
会場前はすごい人だかり。
我がCenturyのTシャツを着ているのに「誰、この人?」という人がたっくさん(^^;)
新しい人はさっぱりわからん(汗)
そんな中、一緒に路上を観てた、当時高校生だったこんちゃんが登場☆
みんなあまりに意外で(笑)驚く。
「うわー、bさん変わらないっすねー!」と言われた。
おじさんはもう疲れています。

なんだかカンボジアに行った人たち? が記念写真撮ったりしてたけど
近くにいたトリエさんと「…懐かしいですねぇ」と。
「我々も、最初の渋公の時はああやって撮りましたねぇ」と。。。
「まぁでも、最初だけで、ああいうのはもういいですね」とも(笑)

さて、そんなんやっているうちに陽は傾き、開場時間へ。
1年ぶりの渋谷公会堂。去年の「8月20日」以来だ(笑)
1階の通路のところ、15列目。並びの2席向こうにNGCさん。
今年も、あいちゃんのお母さんの遺影に一礼したのち、席に戻ってNさんと
「前が(通路で)空いてるのは観易いですね」とか言ってたのだが…
ビデオ収録用のカメラが右往左往して、正直観にくいことを後で知る。
場内にはあいちゃん自身の場内アナウンス。
若干すべり気味の。。。(笑)

ステージはレンガの壁に新聞が貼り付けられ、街灯がたてられ…
なんかちょっと私の好きなアメリカの裏通りっぽい雰囲気か。
レンガの壁部分は凹型になっていて、凹んだところにはキーボードが見える。
2003年、2004年あたりはセットらしいセットもなかったが、
さすが年々凝ったステージセットになっていくわね(笑)。
しかし、開演前の音楽が途切れてもなかなか場内の灯かりは落ちない。
ああ、じれったい(笑)

18:55、ようやく、場内の灯りが落ち、
今年も「あの」イントロでコンサートが始まった。
『ガラスの中の私』。
正式な名称は『ガラスの心』ではあるが、
私は出会った時のままの気持ちでいたいのでこう書かせてもらう。
レンガの壁から、バックライトに浮かび上がるキーボードを弾き語るあいちゃんの姿。
いい。実に。。。
毎年この日のオープニングを飾る、特別な曲。
これを、そして最後の曲を聴くだけのために
ここへ来ていると言ってもいいのかもしれない…。
そして、
「8月20日なので、この曲から始めさせてもらいました」
という短い挨拶に続いて、
今年のツアーのセットリストのオープニングだった
『Lover』へ。
これも弾き語りか。
ステージにメンバーも登場する。自分の席はステージに向かって右側なので
ステージ左にあるレンガの壁はけっこう観にくい。
…というか、最近自分の視力が落ちてきて(しかもガチャ目)、よく見えないが(^^;)
ギターはながじぃ? バイオリンはまるちゃんのようだ。
キーボードはいつものようにコウヘイくん。ドラムとベースは見たことない?
パーカッションはさっちんのらしい。
このツアー、こんなじっくり聴かせる曲で幕開けしてたのか。
ちょっと高音が苦しそうかな?
さらにあいちゃんはそのままキーボードを弾きながら3曲目
『リマインダー』。
渋い佳曲として人気があるようですな。
ステージの高い位置で歌うあいちゃんを青いライトが映す。
こうやって、ボーカルがバンドアンサンブルの中でキーボードを弾き語るって、
やっぱ好きだなぁ。
目が悪くなってきたせいかホントよく見えないんだが(^^;)、
まるちゃんがピアニカを吹いてる?
アンサンブルという意味では、
バンドメンバーがこうやって担当楽器意外の楽器をこなす、
ってのも、『バンド』の面白いところだよね。
さて、4曲目であいちゃんはセットを降りてきたが、…今日はデニムですか。
で。この曲は …? 知らない曲だなぁ(汗)

と、いうか。
そもそも『Simple Treasure』というアルバムの楽曲が、耳に残らないんですわ(^^;)
『足あと』までは、アルバム自体が私の胸に刺さるような雰囲気を持っていた。
でも、今度のアルバムは曲名はインパクトあるけど…。
自身が「このアルバム(足あと)を出したことでようやく乗り越えた感がある」
と雑誌で語っていたが、納得の行くアルバムを世に出せたことで、
川嶋あいの楽曲は
「自分の中にある孤独と闘う」から
「自分が出来ること・したいことの具現化」
へ変化して行ったカタチが今度のアルバムなのですな。
それはアーティストとしてはステップアップしたことを示しているのだろうけど、
個人的な好みでいうと「ブルースシンガーではなくなった」って感じです(笑)
もちろん、川嶋あいがやってきたことが「変わった」のではなく、
精神的な成長が楽曲に現れたってことなんでしょう。
ま、こんなやって書くと、
またBBSに「納得いかない」と非難の書き込みがありそうだけど(笑)、
コンサート前後で古いファンほど
「新しい曲が覚えられない」と苦笑いしている人が多かったのは偶然かしら?

さて、知らなかったこの曲。
Centuryの「先取りBBS」で
メーテルさんやNAKAさんのあげてくれたリストを参照してみると、
『Escape』。
ああ、『大丈夫だよ』の通常盤に入っている楽曲なのか…
買ってないんだ、知らないわけだ(^^;)
けむさんが「いい曲だとおもうよ」と言ってたいたのを思い出した。
歌うあいちゃんの歌詞を聞き「ああ、あたしはそんな大人です」と実感した(笑)。

そして「立ち上がって行きましょう!」というあいちゃんのコールで5曲目。
『Simple Treasure』の1曲目、『Again』。
手拍子で煽る中、さっちんのタンバリンがいいアクセント。
ながじぃのソロではポール・リード・スミス? いいギターですなぁ
…あたしの好みではないけど(笑)

あいちゃんがギターを持ってマイクスタンドに。
へー、テレキャスターですか。まぁ、テレキャスターでしょうねぇ(笑)
遠くてよくわからないけど、どーせなら尾崎豊が使ってた
木目丸出しのテレキャスターにすればよかったんぢゃ?(笑)
今回は、以前のように「ギター侍」とかフェイクでなく、ちゃんと弾くんですね(^^)

「7年前にこの渋谷公会堂のステージに立ちました。
 このステージに立って燃え尽きることが全てのゴールだと思ってました。
 でも、ゴールの先にまた道がありました。
 道沿いにはたくさんの人がいて、がんばれってはげましてくれました。
 みなさんへの、そして私自身への『応援歌』を歌いたいと思います。
 がんばれって言葉は『大丈夫だよ』って言葉と同じだと思うんです…」
そんなMCで歌ってくれたのが『大丈夫だよ』。
目の前をカメラが行ったり来たり。しかもしっかり顔を撮ってらっしゃる。
自分はメモを取っているので、手拍子もしないしスイングもしない。
…そんな奴もいるんだから、撮らないでちょうだい(^^;)

『大丈夫だよ』のPVを観たとき、
「ああ、この手法(歌詞を書いた紙をカット割して曲につなげる)は
 ボブ・ディランの映画(1965年の『Don't Look Back』だったかな?)
 でもやってたなぁ…」
と思って「こういうのは繰り返されるんだなー」とぼんやり思ったことを思い出していた。
こういう曲、というか、あいちゃんがギターを弾く。
とかいうアンサンブルは、案外アンコール前最後とかインパクトがあるんじゃないのかな。

そんなことを思っているうち、はっとしたら曲は『Revolution』へ。
赤基調のライティングが青基調へと切り替わるのが印象的。
CDで聴いてたときはさほどリズムがハネた感じはしなかったけど、
あいちゃんがギター弾いてるって「視覚効果」も手伝って、さすがライブ栄えしますね。
日本のクリッシー・ハインド、もしくはシェリル・クロウを目指しましょう(笑)

そういう勢いの中、ながじぃギターのリフは『見えない翼』へ流れる。
あいちゃんはドラム後ろのステージの一番高い場所へ。
それで初めてわかったんだけど、Tシャツ?にデニムでカジュアルな衣装だったのね。
ながじぃのギターソロでブレイクすると、あいちゃんはステージの一番前まで出てきて、
お客にマイクを向けて歌わせる。
ちょいと音のはずれたおにいさん? と若い女の子?
まぁ15列目からはよく見えません(^^;)
勢いなのか、ツアーでずっとやってたのかは知らないけど、
今度はメンバーに歌わせる(笑)
無茶ぶりもいいとこだが、面白いのでいいでしょう(^^)
それにしても、まるちゃんもテレながら歌ったわけだけど、
あんなに声がかわいいとは知りませんでしたね〜(≧∇≦)
あいちゃんのながじぃへの無茶ぶりはさらに続き…(笑)
「あたしのモノマネやってよ!」と。。。 あっひゃっひゃ
相変わらずながじぃはあいちゃんにいじられてるんですね〜

続いて『Power of smile』。こんな曲だっけ? って印象。
『もっと!』のときよろしく、手を右・左に。。。
ノリのいい曲だけに、スネアの音が「スパ−ン」と気持ちいい。
スネアの音次第では曲が萎えちゃうこともあるからねぇ。

曲終わりのMCであいちゃんは若干呼吸を整えながら
「コンサート中に目があったり… ってけっこうステージからみなさんは見えるので
 思い違いじゃないですよ! 案外目が合ってますよ!(笑)
 5列目の人、ノッテナイな、とかね(笑)」
自分のこといわれているみたいだ…(^^;)
「ね、ながじぃ?」と、またしても無茶ぶり。
「あ、聞いてなかった」とながじぃ(笑)
なんだ、このコンビ(笑)

椅子に腰掛けたあいちゃんの告知を挟んで、アコースティック・セット。
ちょうど10曲目『青い鳥』。
こういう場面でもあいちゃんアコギを弾けばいいのに〜。
こないだテレビで60歳になった矢沢永吉が、
人生初の「インストア」でアコギ弾きながら
名曲『チャイナ・タウン』歌ってたのが
カッコいいなーと思ったんで、ぜひあいちゃんにも(笑)

11曲目『ドアクロール』。
ターコイズの淡いブルーのライティングの中、シンプルなアレンジで歌われる。
おうおうにして川嶋あいの楽曲というものは、
余計な音を削るとメロディーラインが浮き彫りになり、
その美しさがはっきりわかることがある。
この日、この曲もそういう曲であると、よくわかった。
とてもいいアレンジだ。

そして… セットが楽曲にうまく活かされた感のある『涙』。
コウヘイくんが吹いているのは、リコーダーか?
この辺も新しい試みか(笑)

あいちゃんは、コウヘイくんのキーボードセットの前に
セッティングされた自分のキーボードで指ならし。
遠くて見えないけどJUNOか?

「私は、23歳ですが、それなりに濃厚な人生を歩んできたと思います。
 …最近、いい出会いがあったんですが、
 その方は映画監督になるのが夢だったんだそうですが、
 あきらめて別の道を歩まれたんですね。
 でも、60歳にして、映画を監督するという夢を実現された。
 その映画が、私の路上時代のことをアニメにしてくださった
 『8月のシンフォニー』なんです。
 原作者と監督という立場での出会いでしたが、60歳で夢を叶えるってすごいですね」

そんな内容のMCにひっぱられての弾き語りの曲。それは…
『天使たちのメロディー』
…もちろん、このポジションで歌う、ということはツアーでも歌われてきたんだろう。
しかし、…この曲こそ、今日、この渋谷公会堂で歌われることに
大きな意味があった曲だったんじゃなかろうか。
7年前、初めての渋谷公会堂公演のとき、
自分が「I WiSH」であることを告白したあとに
弦楽四重奏をバックに歌い上げられた、『天メロ』。
路上でこの曲を聴かなかったことはないわけだが、
当時はつっかえたり、歌詞を間違えたり、
それは「ほほえましいお約束」として我々は見てたわけだが…
この日の『天メロ』は自信と経験に裏打ちされた、堂々とした、
でも美しい響きを持った楽曲として披露されていた。

…思わず、涙が出た。。。

その余韻を残したまま、曲は『やわらかな日差し』。
「先取りBBS」を見てみると、ツアーでは『旅立ちの朝』と入れ替わりの曲だったのね。
まぁ個人的には、今日は「渋谷公会堂」だし(笑)
7年前のコンサート・タイトルでもあるし、『旅立ちの朝』の方がよかったな(^^;)
渋公で『天メロ』のあとに『旅立ちの朝』歌われたらロートル泣かせのリストだけどね。

15曲目『オネスティ』。
まぁ、世代的に、どうしても曲名だけ見れば、
ビリー・ジョエルの78年の大ヒット曲を連想してしまうのだが(^^;)
セットリストのこういうポジションに置いていることを考えてみると、
あいちゃん自身にとってはなかなか意味のあることなのだろう。

さて。16曲目に行く前に。「哀しいおしらせ」と称してMC。
「CDTVでの『恋人にしたいアーティスト・ランキング』、落選しました…」と(笑)
「7位くらいまで行ってたのに、今年は圏外です。私の選挙活動も終わりました。
 もう23歳なので部屋で一人酒、梅酒のんだんですけど、ちょっと苦かった?です(笑)
 もうね、23ですから、今度は『恋人にしたい』ではなく
 『結婚したいアーティスト・ランキング』を目指します!(客席から拍手・笑)」
そして、さらに「小芝居?」(≧∇≦)
「リクエスト、ありますか〜?」と客席に振った挙句、結局自分の鼻歌で…
というね(笑)
さらに、またしてもながじぃに無茶ぶりして客席と拍手の練習まで(笑)
それにしても、『明日への扉』を歌うんですなぁ。
『あいのり』のオムニバスCDが出たから宣伝なのですかー?(笑)
しかしまぁ、この楽曲が世に出た頃は、いろいろあったなぁ(遠い目)
ほんと、Centuryを創ることになった過程とか、1位になったときの路上とか、
いろいろなことを次々と思い出してしまったですね。

「ファイナルだから、盛り上がって行きましょー!!」
とのコールで『あいのり』つながり? 自分名義の主題歌『My Love』。
ゆっくり振り返って場内を見ると、みんなすごい盛り上がっている。
並びのおにいちゃんはペンライトを振り回して熱狂しているし(^^;)
自分は『あいのり』見てなかったし、
この曲もさほど好きな部類には入ってないので
「…テレビの力、おそるべし」
とステージで跳ねてるあいちゃんを見て、そう思った(笑)
以前、Centuryの年配の会員さんが
「ああいう曲も悪くないですが、コンサートで立ち上がられると、
 私たち年寄りにはキツイんですよね」
と苦笑いされていたが、それもよくわかりますな(^^;)

次の曲に行く前に、ツアーグッズのタオルマフラー使って
「右に振って左に振って」…って、
以前『暑中お見舞い申し上げます』でも同じように振り付けしてたけど…
なんかmihimaruGTのコンサートでも似たようなことやらされたなぁ(^^;)

いろんな人に「タオルマフラー、なんで買わないの?」と聞かれました…
浦和レッズのタオルマフラーが部屋にいっぱいありますんで、
遠慮させていただきます(汗)
そんな「客席との一体感」を満載したタオルマフラーを使った振り付けと共に
『Merry-go-round』。

そして、本編最後の曲『もっと!』と、まぁたたみかけますな(笑)
なんというんですか、『もっと!』が古い曲、
という感覚にとらわれるというのも、
新しい楽曲が占める割合が大きいコンサートでありますな。
とは言え、去年もちゃんと歌ってたんだね(笑)

さて、これで本編終了。
時計を見ると、20:54。 は? もう2時間経ってる?

3分後、黒いTシャツに着替えたあいちゃん、バンドのメンバーとともに再登場。
メンバー紹介を挟む、客席との掛け合いが楽しい『この道ふらふら』。
一昨年もアンコールの1曲目だったのね。
2007年は、『この道ふらふら』のあと、吉川忠英さんがゲストでおいでになったが…
今年も? なんて馬鹿みたいなことを一瞬思ったが(笑)

まるちゃんだけを残し、あいちゃんは自分のキーボードにつく。
MCで、
「売名行為と言われてもいい、自分がピエロになることで何かが変わるのなら、
 何かが動くなら…」
とした上で
「今年もみんなで学校を作りませんか?」のMCに場内からは大きな拍手が。
そういうMCの前置きがあって、
「今日はゲストに来てもらっています。横浜少年少女合唱団のみなさんです」
あいちゃんがMCしている間に、
ステージ後ろの高いところにマイクスタンドが置かれたので、
ナンかあんな… と思ったら、こういうことか。
揃いの制服着た合唱団の子達がかわいい(^^)
「今日はちょっと違った『カケラ』をお届けします」
という21曲目の『カケラ』。
自身が「この曲が出来たとき、『出逢った』とか、そういう感覚があった」
というくらいとても良く出来た曲である。
実際、自分も最近の川嶋あいの曲の中では好きな曲である。
この曲が、カンボジアに学校を作り、
ファンと共に開校式へ現地に赴いたという話を背景に作られてきたことを考えると、
これは実に重みのある楽曲ではないかと思う。
あいちゃんの弾き語りに、
まるちゃんのバイオリンという極力シンプルな「音」に、
子供たちの純真な「声」がかぶる。
前にも、こんなシーンを見た気がする…
…ああ、そうだ、あの「合同卒業式」のときだ。
2004年3月20日の新宿厚生年金会館での「合同卒業式」。
あの時、あすかちんも参加した学生100人とかのコーラス隊をバックにして、
あいちゃんはラストナンバーの『12個』を歌った。
路上からずっと聞き続けてきた歌(タイトルも歌詞も変わってはいるけどね)で、
あれほど印象に残ったことはなかったが、この日の『カケラ』も実に胸に来る。
不覚にも涙がこぼれた。

そして… 22曲目は、その『12個』だった。
『天メロ』と肩を並べる路上時代の『名曲』。
…というか、2003年からの7回の8月20日公演の中で、
一度もリストから漏れたことのない曲。と言った方がいいのかもしれない。
まぁ、ね。この曲については、言うことないですよ。
弾き語りする姿も、もはや「自分の一部」という体(てい)の堂々っぷり。
入場前にこんちゃんや隼ちゃんが
「8月20日だから、古い曲聞けるといいな、と」と言ってたけど、
『ガラス』『天メロ』『12個』と、
ほぼセットリストの大部分をニューアルバムの曲が占めてたとは言え、
ロートル泣かせの曲が3曲もあってよかったね(笑)
…最後に歌うであろう曲を入れると、4曲。だが。。。

2度目のアンコールにコウヘイくんだけを伴ってあいちゃんが出てきた。
MCは… はぶきたい。
と言うか暗くてメモが書けなかったのも事実だけど、
涙をこらえるので必死で内容を良く覚えていない…
いや、あいちゃんが言ってたことはわかる。
MCしながら、涙ぐんでいたようにも記憶している。
でも、もういちいちここで私の稚拙な文章にすることももういいだろうと思う。
みんな、もう知っていることだし、ね…。

やはり、8月20日のオーラス、23曲目は、この曲。
『…ありがとう...』。
出だしは、若干あいちゃんも気持ちが揺れてたのか
「大丈夫?」って感じがしないでもなかった。
が、さすが川嶋あい。見事に気持ちの入った『…ありがとう...』になった。
抑揚が利き、すごく心がそこに入っている。
自分の腹の底から何かがこみ上げてくる。。。
と。その時。
隣のお兄ちゃんがものすごい調子っぱずれで一緒になって歌いだした。

あ、あ、あのう… やめてください(^^;)

溢れかけてた涙もそこで止まってしまった(汗)。
どこかで赤ちゃんも泣いてたし… 
それでも、そういうものを圧倒するほどの『…ありがとう...』ではあった。
亡くなったお母さんにも、きっと気持ちは届いたでしょう…。

そんなわけで、若干、興ざめな〆ではあったが(^^;)
今年も、無事に8月20日のコンサートは幕を下ろした。
いつものように、ステージ3方に深々とお辞儀をし、
あいちゃんはステージを去って行った。
時刻は21:42。実に約3時間に近い公演内容だった。

ロビーへ出ると、人でごったがえしていた。身動きも取れないくらい…
これはさっさと外に出よう、とNGCさんと会場外に出た。
まぁ相変わらずCentury Tシャツ着てるけど全然知らない人がイッパイ(笑)。
誰かに紹介でもされないと、誰だかもわからないことになっていて、
7年間には見知った人ばっかりだったんだけど…。
仮に自分がCentury Tシャツ着てても、
挨拶されたりすることはなかったと思うけどね(笑)
まぁ、会社で部署異動になってからこっち、
土日のイベントにしか顔を出さなくなったし、
土日休みでも、疲れ果てて部屋で死んでることも多いし、
今年だってこの渋谷公会堂が「初めて」の川嶋あいのイベントだから仕方ないか(^^;)
そんな奴が運営やってるっていうのもどーも居心地が悪くてしょうがないんだけど(笑)
みんなで飲みに行っても「あれ、誰?」って知らない人が増えた。
これも時代の流れなんですかね。
そんな感じのところに、こんちゃんや隼ちゃん、ツネバスさんとかトリエさんとか…
路上を一緒に観てた人たちに会うと、やっぱ懐かしくて安心する(笑)。

それと…ママさんが花束持ってたたずんでたんで話しかけたら、
一緒にいた方があいちゃんの福岡のおばさん・おじさんで…
「彼も路上を一緒に観てた人」としてママさんから紹介してもらった。
もう帰らなくてはならない、ということで、
ご挨拶しただけのようなものだったけど、
泣きながら「あいをみなさんよろしくお願いしますね」と何度も頭をさげておられて、
わたしも、一緒にいたひろとも父さんも、ちょっともらい泣きしてしまった。
こんな場面も… 8月20日ならでは。なのだろう。

なんだかんだ言いながら、きっと来年も夏休みを1日使うことになりそうだ(笑)。

そういえば、コンサートのどの辺りだったかメモを忘れたけど、
「今度のツアー、もしかして全部いらしてくれた方、いらっしゃいます?」
というあいちゃんの問いに、
手を上げてた人がいた(自分のところからは良く見えなかったが・笑)。
…我がCenturyのNAKAさんとメーテルさん。
あいちゃんも「すご〜い!!」と感動してたけど、とても自分には真似出来ません(^^;)
あなた方は、Centuryの、 …というより
川嶋あいのファンの誇りです。

まぁ、「年に1回」しかコンサートも観れなくなった薄いファンですが、
これからも遠くで見守りたいと存じます。

来年まで、さよなら、さよなら、 さよなら。
(2009.08.23掲載)