2005年3月28日 路上ライブ
@芝公園(東京)

・演奏曲目

時雨
「さよなら」「ありがとう」〜たった一つの場所〜
天使たちのメロディー(1stMaxiバージョン)

・レポート(たっちゃん)

もう路上1000回も目前となった。
雨の月曜日、夜遅く東京タワー下の交差点そばの公園で
999回目の路上が始まった。
昨日の998回目、六本木の大観衆とはうって変わっての
こじんまりとしたライブである。

「こんばんは、こんなに集まっていただいてありがとうございます」
とか言う感じの話から始まる。
もともとは18時ごろから始まるはずのライブであったが、
なかなか始まらずにやっと準備が出来たのは
もう21時も過ぎようかという頃であったからだ。

小さな公園でのライブ、そして横を見上げると大きく光る東京タワー。
あいちゃんの演奏も立ったままだ。
キーボードの前には
「19歳 川嶋あい」「今日が999回目のライブです」
手書きの立て看板。

「それでは、路上でもおなじみの曲を・・・」
と言ってまず一曲目に時雨。

残り10回くらいになってから
色々なところで路上ライブをやりたいと思ったんです。
そのときに東京タワーが見えるところでやろうと思ったんです。
曲が終わると、MCを始めるあいちゃん。

3年前の2月19日、
最初に路上を四ッ谷駅でやったときは凄く心細かったけど
渋谷に移ってから少しずつ出会いがあったこと、
初めて作ってみようかといって作った19枚のCDが全部売れたこと。
暖かい物を差し入れしたもらったり、
ほんとに多くの出会いがあって今の私があるということ。
そして、1000回を目前にして終わってしまうことに対しての寂しい気持ち。

「皆さんとこうした形で会えることがなくなってしまうことは
 凄く寂しいのですが他にもやらなければいけないことがたくさんあるので、
 また次のステップを見守っていてください」
自分の中でも、区切りをつけないと次への勢いがでないんですと話していました。

うん。わかる。
でもなんかさみしいね。
気持ちを原点に戻したいときはいつでも路上に戻ってきていいよ。
と、心から思う。

そして二曲目はさよならありがとう。
いまの気持ちを語るような曲なのかなと思う。
路上にさよなら。
そして応援してくれるみんなにありがとう。

そしてまた語りだすあいちゃん。
今日はいつもよりMCが長い。
区切りの日を目前に迎えて気持ちが高ぶっているのか、
話している最中にも泣き出しそうにも見える。

この曲に出会えて本当に良かったと思います。
99%の絶望の中に1%の希望がある。
これは今でも私がいつも思っていることなんです。
と紹介された三曲目は天使たちのメロディー。

この曲は路上で何千、何万回も歌ってきました。
(いやあいちゃんそれは多すぎるって・・・)
そしてここでまた路上で皆さんとこういう時間を過ごすことが
終わってしまうことがさびしいです。と繰り返す。
繰り返し出てきたその言葉に少しだけ心が痛む。
こうやって皆さんが集まってくれたことは忘れません。
皆さんも私が路上をしていた姿を忘れないでください。
999回目を噛み締めて歌いたいと思います。
天使たちのメロディー。

そして最後の挨拶。
30日に渋谷で1000回を達成するので、
ここに集まってくれた皆さんの顔をまたそこで見たいと思います。
是非きてくださいね。
本日は本当にありがとうございました。
と言うような話をしてあいちゃんは去っていきました。

終わった頃にはすっかり雨も上がり、
東京タワーだけが始まる前と同じように雲に頭を隠れさせながら
ライトの光に包まれていました。
おそらく大きなイベントとして行われるであろう
1000回記念ライブの前に告知とはいえ、
とても手造りの雰囲気がある本来の路上に近いような形のライブをして、
その場に立ち会えたことは正直とても嬉しかった。
あいちゃん、素敵な時間をありがとう。

そして、最後の一歩。1000回。
たぶん考えているよりずっといろいろな想いがあって
パワーが必要になるかもしれない。
自然体で出来ないかもしれない。
でも、それもこれもみんな自分。
「今までの」自分の集大成をどうあれ実感して
忘れられない一日にして欲しいと思います。

また、そのときまで!
(2005.03.29掲載)