2003年12月20日 福岡市警固公園ライブ

・演奏曲目

天使たちのメロディー(1stMaxiバージョン)
海辺の手紙
このままの2人なら
飛べない鳥
時雨 (歌:ちよ)
どんなときも (歌:川嶋あい&ちよ
twelve seasons〜4度目の春〜

・レポート(ころりんさん)

寒い。とにかく今日は寒い。
天気予報は雪まじり。
無事あいちゃんが福岡入りしているか、一抹の不安を感じながら
八幡(北九州市)から高速バスにのり天神を目指す。

警固公園は、あいちゃんが以前ライブを行った、ソラリアゼファの
正面出口をでてすぐ目の前にある公園。
そんなに広い公園ではなくて、小さなソフトボール場くらい。
ちょっとした買い物をすませ、到着したのは16時くらいだった。

とにかく寒い。トイレが近い。
ということでまずトイレをすませ、後一時間あるのでどうしようかと
考えながら公園を歩いていると、目の前に突然あいちゃんが!

どうやら機材のセッティング確認のために、控え室のテントから
出てきた様子。ころりんはたまたまテントの横の園路を通っていたので
あいちゃんが、いきなり目の前に現れたわけでした。

あいちゃんを目の前で見るのは5月以来のこと。
第一印象は、「かわいくなったなあ」。

今日は、最近多いようですが、上から下まで黒の服装。
黒のショートコートに、黒のスカート、黒のブーツに黒の手袋。
マフラーが黒白のチェックなのと、袖口の輪が白いだけで
とてもシックな格好でした。

少しメイクもしているようで、今までスッピンで制服の姿の
あいちゃんしか知らないころりんには
とても大人びて、眩しく見えたのでした。

とりあえずセッティングの確認だけで、声だしは無しに
10分後にあいちゃんは控え室へ。

寒さに耐えかねたころりんも、近くの中古レコード店に暖をとりに行きました。

もどってきたのは16:40分くらい。
すでにステージの前には50人くらいが座ってあいちゃんの登場を待っています。
すわっているのは高校生〜社会人といった感じの、すこし勇気のある人たち。
小中学生とおぼしきかわいらしい女の子たちは、
ちょっと後ろのベンチにすわってまえに行くのはちょっと怖いって感じで、
そわそわしながらあいちゃんの登場をまっています。

あいちゃん一途というよりは、あいちゃんのいる空間が好きなころりんは
ステージ正面の、ちょっと離れた場所に座ります。
あいちゃんとの距離は、野球のバッターとセカンドより少し近いくらい。

16:50分、警固公園のクリスマスイルミネーション点灯。

会場の雰囲気がはなやいできます。
クリスマスまえの最後の土曜日。家族天神に買い物に来たのでしょうか、
たまたま通りかかった風な人もたくさんいて、機関車やサンタのイルミネーションの間を
ちいさな子供たちがうれしそうに走り回っています。

16:55分。公園にずっと流れていた、スタッフのマイクテストの音がやみました。
とたんに、今まで聴こえなかった街の音が聴こえてきます。

クリスマスの街の声に耳をすますのは何年ぶりでしょう。
気がつけばまわりには小さな子供がどんどん増えて、
そこまできているクリスマスが待ちきれないように、イルミのなかを駆け回っています。

この幸せな時を感じることができたのも、今日ここであいちゃんがライブをしてくれるから。
またひとつ、あいちゃんに感謝しながら、ライブの開始を耳をすませてそっと待ちます。

17:06 司会者登場。あいちゃんの紹介。

そして17:10分

冬の光が空に帰り始めた公園に、
ちょうど主役が交代するように、天使のメロディーが降りてきて、
待ちにまったライブの開始です。

はじめて見る、マイクを片手に立って歌うあいちゃん。
明らかに歌への集中力が違います。
弾き語りとはまたちがった、こんなにも心のこもった天使たちのメロディー
あいちゃん上手になったなぁ。しみじみ思いました。

天使たちのメロディーはマキシシングルバージョン。
ラストの前に入るカデンツァのようなギターのソロは
バンドライブ特別バージョンでしょうか。

1曲目が終わってMC

《こんばんは 川嶋あいです。福岡に戻ってきました。
 今日は寒いですね。みなさん大丈夫ですか?
 空港ついたら雪がふってて、雪は良いですね。
 みなさん風邪をひかないように気をつけてください》


・・・・歌の上達にMCの上達がついていってないかも・・・

《それでは2曲聴いてください。
 「海辺の手紙」 と 「このままの2人なら」》

2曲目、海辺の手紙では、あいちゃんを後ろから照らす明かりが
オレンジ色にかわります。
まるで夕陽を背にしたように、あいちゃんがしっとりと歌います。

2曲目から3曲目、ステージではオレンジ色の光がやがて明るい黄色へ。
対照的に、公園の中はだんだん日の光が遠ざかっていき、
公園のイルミネーションがくっきりと輪郭をのぞかせ始めました。

あいちゃんのいるステージの後ろには、大きくグリーンに光るクリスマスツリー
公園を横を囲む木の壁は、オレンジ色の光の壁。
後ろをグルッと囲むベンチの屋根は、眩しい光のトンネルに。
そして、公園の中にはたくさんの、クリスマスを祝う光の像たちが。

ステージで歌うあいちゃんの瞳には、左にトナカイ、真ん中に機関車
右にはひときわ大きいサンタクロースが、あか、あお、き、みどりの光をまとい
輝いている姿がきっと映っているでしょう。

左手でマイクをもち、右手の手のひらを上に向けて、ゆっくりと2曲を歌い終わったあいちゃん。
軽く水を含み、バンドのメンバーに声をかけます。

《イルミネーションがめちゃめちゃキレイですね。
 警固公園のイルミネーションは初めてなんですが、すごい!
 福岡はホント良いですね。
 東京に住んでるけれど、心はずっと福岡一途です》

 嬉しいメッセージです。すかさず女の子たちの「あいちゃーん」コールが入ります。

《次の曲はすごく明るい曲だと思うので、盛り上がってください。
 「飛べない鳥」 聴いてください》

こんどは飛べない鳥の 明るい手拍子バージョンです。
初めて聴くけど、このあかるいアレンジ大好きです。

ふと気がつくと、ころりんの隣で学生っぽい男の子が二人、
ホットペッパーで一生懸命、今夜の店を探しています。

ふと思います。「今のあいちゃんの歌なら、この二人をステージ前までひっぱれるかも」
しかし、青年二人、店が決まると、イルミネーションの向こうのすっかり陽が落ちた
暗がりに立ち去っていきました。 ううーん、ちょっと残念!

飛べない鳥がおわって、あいちゃんから思いがけないプレゼンです。

《今日は、スペシャルゲストを迎えています。
 なんと私より歌がうまい、ちよちゃんです》

音楽教室の後輩、ちよちゃんの登場です。
あいちゃんとは対照的に白いセーターに白いマフラー、下はジーンズっぽいです

【福岡の音楽教室で勉強しています、将来はあいちゃんと同じように
 みんなに歌を届けたいです。 「時雨」を歌います】

あいちゃんの後輩、ちよちゃんが、あいちゃんの曲「時雨」を歌います。
思わぬ出来事に、ころりんがステージの前までひっぱられてしまいました。

期待のちよちゃん。なかなかの歌声です。
声域はあいちゃんより高め。
たとえて言うと、元スピードのヒロに、軽く演歌のコブシをいれたような感じ。

あいちゃんの声が、いつのまにか心のなかに入ってきている声だとすれば、
ちよちゃんの声は、人を振り向かせる声、
人をひきつけて真正面から入ってくる声といった感じです。

《今日は特別に ちよちゃんとデュエットで歌います。「どんなときも」です
 さっき決めたので、パートごちゃごちゃかもしれないけど、聴いてください》

 ステージ右に黒いあいちゃん。左は白いちよちゃん。
 キレイなコントラストで、息もピッタリです。

 サビは二人で合唱。ちょっとアップテンポにアレンジされた「どんなときも」を
 本当に楽しそうに二人で歌っています。
 今日のライブは伝説になるかも・・・とまで思えるくらい、
 楽しくステキな一曲になりました。

《ちよちゃん可愛いですね。これから良い歌手になると思います。
 みなさん応援してあげてください。》

《最後は、今いち押しの曲、卒業ソングとして作った曲です。
 また全国をまわってたくさんの人に歌を届けたいと思いますので
 よろしくお願いします》

 公園の光につつまれて、今日最後のあいちゃんの歌声が響きます。
 歌声につつまれた空間を感じたくて、公園全体が見渡せるところに移りました。  
 
 歌に聴き入ってる人たち。
 イルミネーションをバックに携帯で写真をとる女子高生。
 ちょっと離れて、ベンチでタバコをすっているサラリーマン。
 公園を囲むイルミネーションのトンネルを、走ってくぐる子供たち。
 子供の姿を笑顔でみているお母さんとおばあちゃん。
 
 その中心で、心をこめて歌うあいちゃん。
 
 いろんな人にそれぞれの幸せがあると思います。
 それがなんであれ、今この空間にいる人たちは、
 みんな微笑んでいる。そう感じました。
 
 最後に目に入ったのは、公園の真中で、彼氏の肩にもたれ、
 「twelve seasons」に聴き入る白いブルゾンの女の子。 
 ちょっとうらやましかったです。
 ころりんが大学生の頃に、この曲があったらなあ・・って。


 7月の久留米のときにも思いましたが、
 夕暮れ時の屋外って良いですね。
 屋外では太陽の光も大切なセットのひとつ。
 光がだんだん遠ざかっていくにつれて、あいちゃんとステージが
 ゆっくりと浮かび上がってくる。
 そして今夜は、会場全体をつつむクリスマスイルミネーション。
 屋内では得られない、自然とともに作り上げるステージだとおもいます。
 また福岡では夕方にやってもらいたいです。できれば土曜日に。