2003年7月21日 久留米六角堂スクエア

・演奏曲目

twelve seasons〜4度目の春〜
時雨
空色のアルバム
天使たちのメロディー

・レポート(ころりんさん)

21日 久留米の模様をレポートします。
ちょっと長くなりましたが・・・m(_ _)m

今日は川嶋あいちゃんの久留米初上陸の日。
久留米の新スポット、ロッカクドースクエアでのライブレポートです。

(第一部 開演までの長い道のり)

オープン間もない久留米ロッカクドースクエアについたのは、
午後1時になろうかというところだった。
ころりんにとっても、今日は久留米初上陸だ。
今日は地元誌主催のイチゴ姫コンテストの決勝日
出演者はみんな地元の女子高生。
イチゴ姫の友達だろうか?
中高生がたくさん集まっている。
あいちゃんの出演時間は未発表。
分かってるのは、イベントのコピー
「旬の芸能人5人」が
14:30〜19:00の間に出演するということ。
とるべき道は一つ。

「ここで待つ。」

昨日までの大雨がうそのよう。
夏の日差しが照りつける。

「今日は暑くなりそうだ」

左手のクリスタルガイザーを一口含みながら、
PM2:00 ステージから少し離れた、歩道のベンチに陣取った。

メガネの痕が日焼けに残らないよう
メガネを外して待つこと30分。
時間どおりにイベントが始まった。

まずはイチゴ姫最終候補者の紹介。
まばゆいばかりの浴衣に彩られた女子高生がステージに並ぶ。
(女子高生の浴衣姿をじっと見つめてお咎めなしなんて・・)
一瞬「シャングリラ」という言葉が浮かんだ自分を戒める。
「違う、おれはこのために来たのではない」

イチゴ娘の紹介が終わった。
2:40分だ。
司会者が最初のゲストタイムを告げる。
そしてゲストの登場。
2:50分だ
時間は?・・2;45分だ。

そう、一人目のゲスト、江頭2:50分だ。

(なんてベタな企画だ)

・・・・「今日はあつくなりそうだ」・・・・

俺はそっとベンチを立ちった。ゲストの持ち時間の30分間
久留米の雑踏のなかをさまよった。

そして、30分後に戻ってきた俺を待っていたのは
司会者のこんなトークだった。

「今日のポスターにダンディ載っとったけど、
本物のダンディなんて呼べるはずがなかろうもん」

(なんてベタなトークだ)

間違いない。次のゲストは本物のダンディ坂野だ。

・・・・「あつくなりそうだ」・・・・・

ゲストの登場前に、再び街へ向かった。
遠くから「ゲッツ」という声が響いてきた。

俺はつぶやいた。「何なんだ?今日の流れは?」
この流れで、あいちゃんは出てこれるのか?
一抹の不安が頭をよぎった。

イベントは、じゃんけん大会、ハイスクールヒーローのコーナーと流れ、
3組目のゲストは「グラスホッパー」
4組目のゲストは地元のわけわかんない漫才コンビと続き、
漫才が外しまくったこともあって、場が落ち着いてきた。

のこるは最後の5組目のみ。
天気もいつのまにか晴れから曇りへとかわっていた。
ここであいちゃんの登場なら、外れた漫才の口直しにちょうど良い。
流れがあいちゃんに味方したと思ったとき、

思わぬ司会者トークが入った。

「今日の特別ゲストの登場です」

「えっ?」

「悲しいとき〜 の人」

「ええっ?」

「いつもここから どうぞー」

「ええええっ??」

時間はすでに18:00
イベントが始まって3時間半がすぎ
お客さんもみんなヘバリ気味。
そこにあの、「いつもここから」だ。

お客さんに残った最後のテンションを全て持っていく勢い。
さすがにプロだ。
「かなしいときー!」の絶叫連発に続いて
ピタゴラスイッチからアルゴリズム体操
そして、なんと行進まで。

やられた!と思った。
アルゴ体操と行進を生で見たとき、
一瞬 「あれ?俺はこのために来たのかな」と思うくらい笑ってしまった。

そして、いつもここからのステージが終わったとき、
わずかに残ったテンションをスパークさせて、
真っ白になった観客だけが残った。

イベントの締めが終わったという雰囲気だ。

・・・・厳しい、この「空気」は厳しい!

(第二部 ライブレポート)

18:30
待つこと4時間。ついにあいちゃんの登場だ。

ロッカクドーの2階、名前の由来となった六角堂にポジションを取る。
会場全体が見渡せる好位置だ。

しかし、さっきから会場の雰囲気が重たくけだるい。

司会者の「カリスマ歌手 川島あいさんです」の紹介にも
反応があまりない。
そして、あいちゃんが静かに登場。
座り位置をちょっと気にしながらキーボードに向かったあいちゃんが、
一言も話さずにそのまま1曲目を歌いだす。

1曲目 twelve seazons

声は伸びてる。透き通ってる。
5月のソラリアの出だしよりも、ずっとずっと伸びてるのに・・
長時間の待ちと、直前のお笑いで聴くコンディションを乱されたせいか・・
あいちゃんファンの私でさえ、この名曲に集中できない。
なんとなく上の空で聴いてしまって、歌が心に届いてこない。
初めてあいちゃんを聴く人はどうなんだろう? ちょっと心配になる。

1曲目が終わって初めてのMC

「こんにちは はじめまして。 今日は久留米で歌えて嬉しいです。
 福岡出身で、高校入学と一緒に上京して、渋谷で路上ライブをしています。
 8月20日のワンマンライブにむけて頑張っています。
 皆さんにあえて嬉しいです。いい曲を歌っていきたいです。
 それでは、4thから2曲続けて聴いてください」

2曲目 時雨
3曲目 空色のアルバム

 あいちゃんが歌い始めたのが18:30
 今日は梅雨の曇り空なので、この季節にしては早くあたりが暗くなってくる。

 始めは目立たなかったステージのスポットライトが、
 夕暮れとともにゆっくりとあいちゃんを浮かび上がらせていく。

 (なんて美しい映像なんだろう)

 できるものなら、このまま日が落ちるまでずっと聴いていたいと思う。
 
 3曲目が終わり、短いMCのあと

 「今日最後の曲です。路上でも一番人気が有る曲、
 天使たちのメロディー 聴いて下さい」

 今日唯一、曲目を紹介した曲です。
 4曲はちょっと短かったかな・・と思いながら、今日最後の曲に耳を傾けていると
 
 曲の終わりに、小さな奇跡が起きました。
 まるで、4曲で終えるのはこのためだったように・・
 
 天使たちのメロディーの最後の1小節が消えていこうとするそのとき、
 今、天使が舞い降りて来たかのように、六角堂スクエアに夜の照明が灯ったのです。
 会場を円く囲んだスクエアの壁と、1階2階の手すりを照らす柔らかな明かりが。
 
 もしかしたらただの偶然かもしれません。
 でも、空が晴れていたら、まだ明るかったはずです。
 今日が雨なら、もっと早く暗くなって、もっと早く明かりが灯ったでしょう。
 曲の数がちがっていたら、明かりのタイミングも違っていたでしょう。
 
 今日の、まさにこの曇り空、そして4曲目の天使たちのメロディー 
 
 会場にいた何人がこの小さな奇跡に気付いたでしょう。
 それほど小さな、しかし素晴らしい一瞬でした。

 「久留米に来てよかった」 4時間待ちの努力が全て祝福された一瞬でした。

 と、ころりんは奇跡に浸っていたのですが、
 やっぱり今日のライブは全体の流れの中で
 とても厳しい位置にあったことは間違いありません。
 ライブ後のCDの売れ行きも、見てる限りではとても厳しく、
 あいちゃんのサイン会も無しでした。
 今回はちょっと不運だったかな。
 歌の出来が良かっただけに、とてももったいなかったです。
 
帰りに初体験の、久留米の屋台でラーメンを食べる。
感想・・・こんなもん? 次回は店かえてみよう。
国道3号沿いの久留米ラーメン屋はめちゃめちゃうまいのに。