サイン入り1stCD(BLUESさん提供)

エピソード(BLUESさん)

7月20日。良く晴れた暑い日だった。夜、友人と国立競技場でサッカーを観る予定だったのだが、昼間時間があったので、BUNKAMURAに私の好きな不思議絵(シュルレアリズムとも言う)の大家(たいか)、ルネ・マグリットの絵を観に行こうと渋谷 のハチ公口に出た時だった。
どこからともなく澄んだよく通る声が聴こえてきた。
・・・どこだろう? きょろきょろしてみると、宝くじ売り場の横で、可憐な女の子が歌ってた。
「・・・路上演奏か・・・」知り合いも西武横でやってたので、めずらしくもなかったのだが、その声に惹き付けられ、足が止まった。
でも、曲はそこで終わった。すごく欲求不満になったのだ。。。
よくみると、CDがおいてあり、「出来れば500円くらいでお願いします」と紙が貼ってあった。
「どうしようか・・・」正直ちょっと迷っ た。
自分は34歳、その女の子は制服姿だったからだ(笑)。
でも、立ち聞きしていた人が少しずつ、少しずつ、CDを買い求めて行く。
なんだか「今買わないと後悔しそうだ」と思った。
迷った挙げ句、列に並んだ。制服の少女は、一人ひとりに一生懸命、丁寧にサインを し、精一杯の笑顔を作って「ありがとうございます!がんばります!」を繰り返していた。
とてつもなく爽やかだった。 でも、本当の女子高生とは思わなかった。大人っぽかったから。。。
「御自分で作ってるんですか?」「はい。いつか大きな歌手になるんです!」 サインをしてくれながら、彼女はハッキリ答えた。
普通なら「ああそう」と「夢見るのはいいことね」って感じで終わるのだが、その彼女の目はキラキラしていた。
「共感しますね、わたしも曲書いてるんで」と握手を求めていた。
このコはホントに 大きな歌手になるのかもな・・・と感じたのだった。
その夜、サッカーを観て、友人と酒を飲み、家に帰ってからCDを聴いた。
驚いた。あのコがこんな曲を書いたのか!と。。。急いでネットを繋いで、HPのBBSに感想 を書き込んだ。
それが、7月20日の彼女・・・川嶋あいちゃんとの出逢いだった。